1999 Fiscal Year Annual Research Report
交通行動・自動車走行ミクロシミュレーション・モデルの開発によるTDM施策評価
Project/Area Number |
11650542
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
松本 昌二 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80115120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小池 淳司 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (60262747)
佐野 可寸志 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (00215881)
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Keywords | TDM / 交通需要予測 / ミクロシミュレーション / 交通行動分析 / ニューラルネットワーク・モデル / バス優先信号 |
Research Abstract |
新潟県新津市においてJRを利用したパーク&ライドがTDM施策として実施されているため、新津市を対象として、平成11年7月に活動・交通ダイアリー調査と意識調査を実施した。データ分析によれば、市内在住の就業者の通勤は、圧倒的に自動車利用が多く、新潟市都心方面へはパーク&ライドヘの転換の必要性が読みとれた。 個別トリップではなく1日の活動・交通の全体を考慮する活動ベースの交通行動ミクロシミュレーションモデルが最近いくつか開発されてきたが、その中でBowmanらが提案しているツアーコンセプトが実用化の適用性が高いと判断でき、それによりモデル化を進めた。モデル分析の手法について、従来は非集計ロジットモデルが最も一般的であるが、再現性の高いといわれるニューラルネットワーク・モデルを用いた。モデルシステムは、活動パターン、中間ストップ、活動時間帯、目的地、交通手段等の選択モデルをシリーズに配置する構造であり、二ューラルネットワーク・モデルによる推定およびミクロシミュレーションを行い、十分な再現性が得られた。 自動車交通流のミクロシミュレーションについては、バス優先信号の制御を取り扱う。信号の切替え位置を車群の切れ目ごとに探索することによって、計算時間が短縮可能なヒューリスティックなバス優先信号の制御手法を開発した。この方法で得られる解と最適解との誤差は1%未満であり、計算時間も36〜95%短縮可能となった。さらにこのヒューリスティックな手法を交通流シミュレーションに適用し、一般車両の遅れ時間に大きな影響を与えることなく、バスの遅れ時間の短縮効果を得ることを確認した。
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