交通行動・自動車走行ミクロシミュレーション・モデルの開発によるTDM施策評価

2001 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11650542
• Research Institution: Nagaoka University of Technology
• Principal Investigator: 松本 昌二 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (80115120)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 佐野 可寸志 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (00215881)
• Keywords: TDM / 交通需要予測 / ミクロシミュレーション / 交通行動分析 / ニューラルネットワーク / バス優先信号

Research Abstract

活動ベースの交通行動ミクロシミュレーション・モデルの開発を目的として、ツアーコンセプトに基づいて選択過程をモデル化し、再現性の高いといわれるニューラルネットワーク・モデルを用いて推定を行った。使用したデータは、建設省長岡国道工事事務所が平成ll年11月に実施した長岡都市圏交通実態調査(パーソントリップ調査)の平日1日のデータである(サンプル数、5, 506世帯、14, 980人)。通勤活動をおこなう就業者について通勤手段、および就業前と終業後の自由活動について、トリップ発生、目的地、手段、継続時間を推定するモデルを構築している。その結果、就業前と就業後の自由活動時間は、世帯人数および就業地の特性による影響を受け、互に影響を及ぼしていることがわかった。さらに、始業時刻、終業時刻の変化が及ぼす影響を推定した。
次に、既に開発した自動車・バス走行シミュレーション・モデルの改良を実施した。改良点は、(1)経路選択行動、(2)追い越し・追い抜き行動、(3)バス停での停止行動、(4)バス優先信号、(5)データ入力の省力化である。また、オブジェクト指向言語で、大規模なシステム開発に適したJAVA言語に移植を行った。長岡市においてバス・HOV専用レーン、バス専用信号が設置されている長生橋西詰めの国道351号線を含む地域に、この新しいシステムを導入し、現状再現性を確認した。
上記2つの研究論文を英訳して、国際会議(EASTS, ICTTS)で発表を行うこととした。

Research Products

• [Publications] 佐野可寸志, 松本昌二, 野沢 徹, 尾羽根幸: "交通シミュレーションモデルを用いたバス優先施策の評価"土木計画学研究・論文集. 17. 933-940 (2000)
• [Publications] 加藤研二, 松下健介, 松本昌二, 佐野可寸志: "ツアーコンセプトのよる交通行動ミクロシミュレーション・モデルの開発"土木計画学研究・論文集. 18, 1. 483-490 (2001)
• [Publications] 加藤研二, 竹内淳, 松本昌二, 佐野可寸志: "就業者の自由時間推計モデルの構築"土木計画学研究・講演集. 24. No.28 (2001)
• [Publications] Kazushi Sano, Yuki Obane, Shoji Matsumoto: "Study on Bus-Preemption under Adaptive Signal Control Environments for an Isolated Intersection"Journal of the Eastern Asia Society for Transportation Studies (EASTS). (2001)
• [Publications] Kenji Kato, Shoji Matsumoto, Kazuhiro Sano: "Microsimulation for Commuters' Mode and Discretionary Activities by Using Neural Network"The Third International Conference on Traffic and Transportation Studies ( ICTTS ). (2002)