2000 Fiscal Year Annual Research Report
集荷トラックの動的なスケジュール調整に基づいた物流合理化に関する研究
Project/Area Number |
11650550
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
塚口 博司 立命館大学, 理工学部, 教授 (80127258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯田 克弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70222809)
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Keywords | 地区物流 / 集荷配送行動 / トラックの集荷行動モデル / トラックの集配活動化に関する調査 |
Research Abstract |
本研究では、都心部の商業業務地区において集荷配送活動を行っているトラックの行動を対象とし、これをトラック同乗調査およびドライバー等へのSP調査を組合わせたハイブリッド型調査手法によって詳細に把握する方法を提案するとともに、得られたデータを用いて、集荷配送トラックの行動について分析した。このようにしてトラックの行動実態を把握した上で、本研究では、2つのモデルを開発した。一方は実際のドライバーの集荷・配送行動(訪問先の順序決定)を再現するモデルであり、他方は集配送行動における総トリップ長を最小とする最適化モデルである。前者はトラックの動きの実態把握ならびにそれに基づいた有効な施策の検討に活用でき、後者は一層効率的な施策を検討するために有用である。 配送活動においては、道路混雑状況等に大きな変化が無い限り、ドライバーはデポを出発する際に作成していたスケジュールに従って行動する場合が多い。一方、集荷活動においては、トラックがデポを出発する際に、予めおおよそのスケジュールを決めていても、集荷活動中に荷主からの電話等によって新たな集荷要請が行われることが一般的である。本研究では集荷活動に焦点を当てているため、上記のモデルを荷主からのこのような追加要請に対する適切な行動変更について検討できるように動態化する必要がある。そこで、上記のモデルをサブモデルとする集荷行動シミュレーションモデルを開発した。 このシミュレーションモデルを用いて、追加集荷要請に対して、どのように対応すれば最も効率的な集荷が可能であるかについて検討を加えた。具体的には、例えば非常に重要な荷主からの集荷要請に即刻対応するような場合、追加要請を考慮した上でその後の訪問順序が最適となるようにスケジュールを修正する場合等について、調査から得られた実際のドライバーの行動と対比させながら分析し、効果的なスケジュールの変更について検討した。
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[Publications] Hiroshi Tsnkaguchi,Upsli Vandebona: "Analysis on dynamic scheduling of peight collection vehicles in mban centre"City Sogiotics. 1. 101-115 (1999)
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[Publications] 飯田克弘,森康男 他: "ドライビング・シミュレータを用いた室内実験システムによる運転者行動分析"土木計画学研究・論文集. 16. 93-100 (1999)
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[Publications] 西脇康次,塚口博司: "トラックの集荷活動における動的なルート選択"土木計画学研究・講演集. 23. 363-366 (2000)
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[Publications] 西脇康次,塚口博司,坪倉正和: "集荷トラックの行動分析と集荷活動の最適化に関する研究"土木学会年次学術講演会概要集. 55. (2000)
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[Publications] 塚口博司,鄭憲永: "集配送トラックの横持ち行動に関する分析-大阪・釜山・シドニーにおける比較を通して"交通科学. 30-2. 31-37 (2000)
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[Publications] 塚口博司,鄭憲永: "集配送トラックの横持ち行動分析とローディング・ゾーンの計画に関する基礎的研究"都市計画論文集. 35. 589-594 (2000)
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[Publications] 飯田克弘: "利用者の評価・行動結果に基づく道の駅の基本施設・サービスのあり方に関する考察"都市計画論文集. 35. (2000)