2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650574
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
植松 康 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60151833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 大彦 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (90005471)
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Keywords | 台風 / 強風被害 / 住宅 / 外装材 / 台風シミュレーション / 被害予測モデル |
Research Abstract |
本研究では、台風による住宅外装材の強風被害を予測する確率モデルを開発し、それを用いたシミュレーションを行うことによって被害低減に有効な対策を検討することを目的としている。そのため、先ず以下の基本的事項を検討した。 (1)住宅の強風被害の実態把握 1991年台風19号による住家の強風被害調査結果の収集と分析、並びに、1998年台風5号に関連して宮城県名取市に発生した竜巻による住宅の強風被害調査を行い、住宅の強風被害の実態を把握した。 (2)低層建物の風荷重に関する文献調査 低層建物の風荷重に関して、1970年代半ばより1999年までの約25年間に発表された論文約250編を収集・整狸してデータベースを作成した。このデータベースを用いて、屋根に作用する局部風圧の性状を把握し、「局部風圧モデル」を作成した。 (3)台風モデル及び地上風モデルの作成 1954〜1996年の43年間に東北地方に影響を及ぼした台風68個について、気圧場を解析することによって、台風を特性づけるパラメータとその時間的変化のモデル(台風モデル)を作成した。また、局所地形が地上付近の風速に及ぼす影響を重回帰分析によって検討し、台風モデルを用いて計算される傾度風速から地上風速を予測する方法(地上風モデル)を提案した。 次に、上記の「台風モデル」、「地上風モデル」、「局部風圧モデル」、および,屋根葺き材の「耐風圧強度モデル」(被害実態より推定)に基づく新しい強風被害予測手法を提案し、それを用いた一連の被害予測シミュレーションによって、被害率に及ぼす各パラメータの影響を把握した。 なお,本年度は東北地方を対象としたが,手法そのものには一般性があるため,他の地域への適用は可能である。
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[Publications] 植松康,三吉挙志 ほか: "東北地方における台風と住宅の強風被害予測モデルに関する研究"日本建築学会構造系論文集. 第525号. 27-32 (1999)
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[Publications] Y.Uematsu & N.Isyumov: "Review-Wind pressures acting on low-rise buildings"J.Wind Eng.Ind.Aerodyn.. Vol.82. 1-25 (1999)
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[Publications] 野澤壽一,植松康 ほか: "1998年9月16日宮城県名取市に発生した竜巻と建物被害"日本建築学会技術報告集. 第9号. 57-60 (1999)
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[Publications] 佐々木和彦,植松康: "秋田県及び青森県における台風9119号による住家被害とその要因分析"日本建築学会技術報告集. 第9号. 61-64 (1999)
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[Publications] 植松康,佐々木和彦 ほか: "自治体および消防署における住宅の強風被害調査の実態と建築工学的観点からの提案"日本風工学会誌. 第83号. 57-64 (2000)
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[Publications] 植松康: "低層建物の屋根設計用風荷重を考える"金属屋根施工と管理. 第170号(発表予定). (2001)