1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650575
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
鈴木 弘之 筑波大学, 機能工学系, 教授 (20114093)
|
Keywords | 耐火設計 / 崩壊温度 / 火災応答解析 / オブジェクト指向プログラミング / コードの堅牢性 / コードの部品化 / 自己増殖的汎用化法 |
Research Abstract |
本研究は、火災加熱を受ける鋼構造骨組が完全な崩壊に至るまでの挙動を詳細に解析することの出来る解析ツールの開発を目的とする。終局火災応答解析法としての先進性、ツールとしての汎用性・実用性を目標として、次の項目を解析対象あるいは組み込み理論として開発を進めた。(1)架構:鋼構造ラーメンおよびブレースを含む骨組。(2)鋼材:SS400、SM490、SN400、SN490。(3)部材断面:H型鋼、角型鋼管、円形鋼管。(4)構成理論:弾性、塑性、高温クリープ、高温破断。(5)力学理論:微小変形理論、Total Lagrange型の有限変位理論、釣合の飛び移り理論。(6)対象崩壊形:柱の曲げ座屈、柱の局部座屈、粱の横座屈、高力ボルト継手の破断、火災層の層崩壊。 本年度の研究内容は、上記多岐な計算要求を系統的に計算機コード化するに好都合なコードの合理的かつ系統的な方法を見出し、これを計算プログラムに具現化することであった。採用した方法を列挙すると次の通りである。(1)c++とそれが支援するオブジェクト指向解法を採用する。(2)入力ファイルに書かれたキーワードからオブジェクトを生成することによって多岐な計算要求に対処するというデータ駆動方式を採用する。(3)解析コードをトップダウンに設計する。(4)コード階層の上位のコードはそれより下位の各種コードの付加や差し替えに際して、堅牢性が損なわれないようにする。(5)この方法を堅持して解析コードのより完成度の高い部品化および自己増殖的汎用化を目指す。 現在、初期のバージョンが完成し、柱の局部座屈解析、釣合の飛び移りがこの新しい解析ツールで計算できるようになっている。階層構成の見直し、汎用化作業が次年度の研究内容である。
|