1999 Fiscal Year Annual Research Report
プレストレストコンクリート部材における素材構成測と耐荷変形機構
Project/Area Number |
11650584
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中塚 佶 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60107133)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岸本 一蔵 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40234215)
荒木 秀夫 広島大学, 工学部, 助教授 (40159497)
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Keywords | コンファインドコンクリート / 応力度-ひずみ度関係 / PC鋼材 / プレストレスコンクリート / 曲げ解析 / 履歴モデル / 応力度-ひずみ度モデル |
Research Abstract |
プレストレスコンクリート(PC)構造は、鉄筋コンクリート(RC)構造に比べ、優れた特徴を有する構造であるが、部材の終局状態に関する素材構成則ならびに耐荷変形・機構の解明が、RC部材に比べ遅れている。本研究では、(a)PC鋼材およびせん断・圧縮応力を受けるコンハァインドコンクリートの応力-ひずみ特性に対する実験的検討、およびPC部材断面の履歴特性に対する解析的検討を試みた。 得られた主な結果を以下に示す。 (1)PC鋼材の単調および繰り返し応力度-ひずみ度(S-S)関係を調べ、実験結果を忠実にフォローする単調S-S関係モデルを提案した。また、応力度をひずみ度の陽な関係として与え、断面解析への適用が容易なMenegotto-Pinto式によるモデル(詳細モデル、単純化モデル)が繰り返しS-S関係の実験結果を良好に追跡できることを示した。なお、実験からのデータを用いない予測モデルについてはさらに検討が必要である。 (2)終局プレストレス率(λ)等の違いにより大きく異なった形状を示すPC部材の履歴モデルを、既発表のPC梁断面の荷重-変形理論と断面解析結果を用いて新たに作成した。同履歴モデルはPC鋼材、普通鉄筋等、断面諸量から履歴形状を決定する特異点が決定されるため、既往の履歴モデルよりもより正確に実験結果をトレースができることを示した。 (3)曲げ応力およびせん断力を受けるコンファインドコンクリートのS-S関係を調べる実験装置が所要の性能を有することを確認した。
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