2000 Fiscal Year Annual Research Report
鉄筋コンクリート造高層煙突の振動性能評価と構造設計法に関する研究
Project/Area Number |
11650595
|
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
荒川 利治 明治大学, 理工学部, 助教授 (80159491)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
洪 忠憙 明治大学, 理工学部, 教授 (10061904)
|
Keywords | 鉄筋コンクリート / 煙突 / 構造設計 / 減衰定数 / 固有振動数 / 振動測定 / 常時微動 / 人力加振 |
Research Abstract |
生活必需施設であるゴミ処理場に不可欠な排煙用煙突は,近年,設備構造,大気汚染の問題等から高層化が著しい。高さ50m程度から100mを越える外筒型RC造高層煙突を対象として,振動性能を明らかにすることが研究目標である。振動抑制の方法を提示すること,さらに構造設計法を検討することが本研究の目的である。 本年度の研究により得られた成果を要約すると,以下の通りである。 1.前年度測定した外筒型RC造高層煙突2基(いずれも高さ59m)に関して,常時微動時,人力加振時における振動特性を解析した。これまでに測定・解析されている振動測定データと合わせて,高さが60m程度のこの種のRC造高層煙突10基の実測データを集積し,振動性状を詳細に検討した。 2.旧来のライニング型煙突と異なり,外筒型RC造高層煙突における常時微動時の1次減衰定数は1%をかなり下まわること,固有振動数は設計時に実際の値を精度良く推定できることが明らかとなった。 3.人力加振によって,1次減衰定数は振幅依存性が大きいこと,1次固有振動数においても振幅依存性は確認できるものの工学的には意味をなさない程度であること,などを示した。 4.高さ100mのRC造超高層煙突1基に関して,常時微動時,人力加振時における振動測定を行った。減衰定数は高さ60m程度のRC造高層煙突よりもかなり大きく,1次減衰定数は3%を越えることがわかった。 5.煙突全体の減衰性能を向上するために,粘性型,剛性型,および付加質量型のダンパーを適用することによって,振動抑制の可能性を検討した。パッシブな振動抑制の効果を解析的に検討するとともに,外筒型RC造高層煙突の耐震設計・耐風設計に適用されている設計荷重分布,設計耐力の設定を検証した。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 菅野裕晃: "振幅依存性を考慮したRC造高層煙突の振動特性評価に関する研究"コンクリート工学年次論文集. 22-3. 7-12 (2000)
-
[Publications] 荒川利治: "人力加振に基づく鉄筋コンクリート造高層煙突の減衰特性における振幅依存性の検討"日本機械学会D&D Conference 2000. 00-6. 1-5 (2000)
-
[Publications] 菅野裕晃: "常時微動測定に基づく鉄筋コンクリート造高層煙突における減衰特性の評価方法"日本機械学会D&D Conference 2000. 00-6. 1-5 (2000)
-
[Publications] 菅野裕晃: "常時微動測定に基づくRC造高層煙突の振動特性評価"日本建築学会学術講演梗概集. B-2. 1067-1068 (2000)
-
[Publications] 荒川利治: "人力加振に基づくRC造高層煙突の振動特性における振幅依存性の検討"日本建築学会学術講演梗概集. B-2. 1069-1070 (2000)