1999 Fiscal Year Annual Research Report
痴呆症高齢者グループホームのケアシステムと空間構成に関する環境行動的研究
Project/Area Number |
11650623
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
橘 弘志 千葉大学, 工学部, 助手 (70277797)
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Keywords | 痴呆性高齢者 / グループホーム / ケアシステム / 空間構成 / ユニット化 / 環境移行 / 適応プロセス |
Research Abstract |
グループホームは、5〜10人程度の小規模なグルーブの共同生活の場であるともに、そこではより専門的かつ個別的なケアが求められる場である。この形態は、今後の高齢者ケアのあり方を考えていく上でハード・ソフト両面において多くの可能性を包含していると考えられ、このような痴呆性高齢者のためのグループホームを対象として調査・研究を行い、施設における痴呆性高齢者の生活構成を捉えるとともに、ケアシステムや空間構成などの施設環境との関わり方を明らかにすることを目的とする。 富山県宇奈月町に平成12年4月開設予定のグループホーム入居に伴う入居者の変化を把握するため、特別養護老人ホームからグループホームに転居する入居予走者、および在宅からグループホームヘ入居する入居予定者を対象とし、身体状況・痴呆症状や生活状況について調査を行った。施設からの転居者については、数度にわたり従前施設において一日の生活を追跡した。在宅からの入居者については、自宅を訪問して家族等にもヒアリングを行い、生活環境および日常生活のようすについて詳しく記述した。 また、これまで50人以上を定員として大規模な一括処遇を行ってきた特別養護老人ホームでも近年グループホーム的な小規模単位のケアを目指してユニット化する事例が見られるようになってきた。グループホームのケアシステムと比較する意味で、そのような特別養護老人ホームを対象に入居者の生活調査およびケアシステムの調査を行い、ユニット化した施設の運営の実態とそれが入居者の生活に及ぼす影響について分析を行った。
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