2000 Fiscal Year Annual Research Report
座敷とだんらん空間の構成からみた新築分譲独立住宅の平面構成の変容過程に関する研究
Project/Area Number |
11650648
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Research Institution | Kyushu Women's University |
Principal Investigator |
岡 俊江 九州女子大学, 家政学部, 教授 (90223990)
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Keywords | 中流住宅 / 平面構成 / 変容過程 / 座敷 / 続き間座敷 / だんらん空間 / 平面類型化 / 福岡県 |
Research Abstract |
目的 本研究の目的は、中流規模の新築分譲独立住宅の平面構成の実態を明らかにすることと、筆者らの「中流住宅の平面構成に関する研究」(「前研究」1981-83年)の成果を基に、15年前と現在の平面構成の変容とその過程を明らかにすることである。 方法 本研究の特色の一つは、全国から建売住宅のプランを収集し、「前研究」と同様に、座敷とだんらん空間の構成に着目して平面類型化することである。昨年度の現地調査によって、類型化指標の再検討が課題となったので、「前研究」で、全国的に共通なプランの出現傾向を示す中でもモデル的な位置づけの福岡県と、唯一地域性を示した北海道について、先行的にプラン分析を行い比較した。 結果 福岡県(535例)では、(1)床の間を備えた座敷は97.4%に設けられ、広さは8畳が68.9%、6畳が30.0%である。(2)和室2室の続き間座敷は「前研究」の28.1%から今回は8.2%に20%も減少した。(3)主流のプランタイプは、「前研究」の4種から3種に減り、[1]「続き間座敷型」8.2%、[6]「リビング続き間型」67.5%、[9]「一つ間座敷型」21.3%で、[2]「茶の間型」は皆無であった。 北海道(207例)では、[6]33.3%、[9]22.2%、[13]「座敷なし型」44.4%であった。福岡県で座敷がないのは小規模住宅に限られ、規模が大きくなると座敷が設けられていたのに対して、北海道では住宅規模の大小に関わりなく、座敷がない住宅が存在しており、その多さが注目される。これらと北海道、東北、首都圏、近畿圏、福岡県における現地調査の結果から、最終年度の全国集計では、類型化の分析軸として新たに(1)座敷のない場合の和室の有無、(2)LDK構成を加える。 発表 日本建築学会九州支部研究発表会(2001年3月10日)において、「座敷とだんらん空間からみた新築分譲住宅の平面構成の変容過程に関する研究 第1報福岡県の新築分譲独立住宅の平面構成の実態」を報告した。
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Research Products
(1 results)