2000 Fiscal Year Annual Research Report
中世から近世への移行期における寺院建築の空間構成と構造技法の変革に関する研究
Project/Area Number |
11650659
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
山岸 常人 京都大学, 工学研究科, 助教授 (00142018)
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Keywords | 近世 / 仏堂 / 技法 / 空間 / 庶民信仰 |
Research Abstract |
本研究は、中世から近世に移行する際に、寺院建築の空間構成や建築構造・技法がどのように変化するのかを、現存遺構に則して解明しようとするものである。平成12年度は、11年度に引き続き、研究計画に従って、国宝・重要文化財実測図集を購入し、これを利用して、顕密諸宗派の寺院の仏堂を対象に、その平面構成、天井・架構、間仕切り方法・建具、装飾意匠、須弥壇・厨子、床仕上げ、小屋構造等の建築の形態について整理を行った。さらに近畿地方から瀬戸内地方に所在する中・近世の遺構(滋賀県の百済寺・延暦寺の諸堂、尾道常称寺・浄土寺等)について現地調査を行い、図面上で確認できない改造等について調査を行った。 最終年度である13年度には、二年間の調査を踏まえつつ、上記目的に添った検討を、いくつかの個別堂宇の詳細な検討と、多数の事例の比較検討を併用しつつ、研究成果をまとめる予定である。
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