2000 Fiscal Year Annual Research Report
強大電磁応力下におけるBi系高温超伝導線材の特性評価
Project/Area Number |
11650672
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
渡辺 和雄 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (30143027)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
淡路 智 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (10222770)
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Keywords | AgシースBi_2Sr_2CaCu_2O_8 / 超伝導マグネット / 補強 / 高電磁力 / 安定性 |
Research Abstract |
銀シースBi2212テープ線材を補強材との共巻き手法による補強コイルを用いて、フープ応力または圧縮応力の強大な電磁応力状態での特性評価を行う。また、冷凍機冷却型超伝導マグネットへの応用化を目指して、熱的安定性を解明する。特に、高温超伝導体の磁束フロー状態に着目し、クエンチを生じない磁束フロー状態が新しいマグネット技術として応用できるものなのかを調べる。 強大なフープ力に耐える新しい試みとして、ハステロイテープに張力を加えながら巻線することで残留圧縮歪が加わるようにした。この結果270MPaまでの応力を克服することが可能となり、ハステロイテープ補強AgシースBi2212テープの実用化に大きな期待が持てるようになった。 ハステロイテープで共巻き補強したAgシースBi_2Sr_2CaCu_2O_8(Bi2212)テープのテスト用コイルを用いて、横圧縮歪状態におけるBi2212の臨界電流特性を調べた。本センターに設置されているヘリウムフリー超伝導マグネットに組合わせた横圧縮歪印加装置を作製してきたが、テストコイルに横圧縮力を印加し、磁場を10Tまで変化させながら補強方法による臨界電流の振舞いの違いを測定した。 補強のないAgシースBi2212では、10MPaの横圧縮で40%のIc低下となるが、補強されたものは40MPaの横圧縮で同等となることが分かった。冷凍持冷却によるAgシースBi2212の熱的安定性は冷凍能力とのバランスで決まり、Ic以上であっても冷却バランスが保てれば十分に安定であることが分かった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Katagiri: "Evaluation of Stress/Strain Dependence of Critical Current in Ag-Mg-Ni Sheathed Bi (2212) Superconducting Tapes"Adv.Supercond.XII, edited by T.Yamashita, K.Tanabe, Springer-Verlag,Tokyo. 649-651 (2000)
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[Publications] K.Noto: "Critical Current Properties and Scaling of Bi (2223)/Ag Multifilamentary Tapes at Liquid Nitrogen Temperatures"Adv.Supercond.XII, edited by T.Yamashita, K.Tanabe, Springer-Verlag, Tokyo. 670-672 (2000)
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[Publications] T.Wakuda: "Mechanical and Transport Properties of Bi-2212 Coil under a Large Electromagnetic Stress State"Springer-Verlag, Tokyo. 857-859 (2000)
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[Publications] S.Awaji: "Stability for Ag Sheathed Bi_2Sr_2CaCu_2O_8 Tape Coil under Strong Electromagnetic Force State"Physica C. 341-348. 2597-2598 (2000)
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[Publications] T.Wakuda: "A New Reinforced Winding of Bi-2212 Coils for 30T Class Superconducting Magnets"ISS, Tokyo. (2000)
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[Publications] 瀬戸寿之: "冷凍機冷却時のAg/Bi-2212テープ線材の熱的安定性"低温工学. 36. 51-58 (2001)