1999 Fiscal Year Annual Research Report
固相置換反応によるホウ化物-チッ化物複合セラミックスの合成と組織制御
Project/Area Number |
11650691
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
泰松 斉 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (60125721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渥美 太郎 秋田大学, 工学資源学部, 助手 (40282157)
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Keywords | ホウ化物 / チッ化物 / 固相反応 / 置換反応 / 反応焼結 |
Research Abstract |
本年度は,B_4C-TiとBN-Ti粉末間の複合固相反応,(1)B_4C+xBN+(3+x/2)Ti=(2+x/2)TiB_2+TiC_<1-x>N_x,(2)B_4C+BN+(5/2+2/y)Ti=5/2TiB_2+2/yTi(C_<0.5>N_<0.5>)_yを用いて,ミクロに混合したTiB_2-Ti(CN)複合セラミックスの合成を試みた.まず,上記の反応式に基づいて,金属Ti粉末とB_4C粉末とBN粉末をxあるいはyの値を変えて混合し,放電プラズマ焼結装置を用いて2000℃で反応焼結した.得られた複合体について,密度測定後,粉末X線回折装置で生成物を分析し,さらに生成組織の元素分布をEPMAで調べた.また,機械的性質を評価するために硬度とヤング率の測定を行った.得られた結果を列挙すると以下のようになった.いずれの場合も,設定した実験条件で,反応(1)および(2)は完全に進行した.TiB_2-TiC_xN_<1-x>焼結体の相対密度は,xの値が増加するとともに増大した.また,TiB_2-Ti(C_<0.5>N_<0.5>)_y焼結体の相対密度は,yの値が減少し,不定比性が増加するとともに増加した.TiB_2-TiC_xN_<1-x>焼結体のヤング率は,xの値が増加するとともに増大し,xが1.0の時に最大値を取った.TiB_2-Ti(C_<0.5>N_<0.5>)_y焼結体のヤング率は,yの値が減少し不定比性が増加するとともに直線的に減少した.TiB_2-TiC_xN_<1-x>焼結体のビッカース硬さは,xが増加するのに伴い増大し,0.5の時最大になった.
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