2000 Fiscal Year Annual Research Report
超塑性アルミニウム合金の空洞形成と析出物粒子のミクロ組織学的関係
Project/Area Number |
11650722
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Research Institution | HIMEJI INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
岩崎 源 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (80047589)
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Keywords | 高温変形特性 / 硅素晶出物 / 空洞成長率 / 空洞核形成 / 空洞サイズ / Al-4.5Mg合金 |
Research Abstract |
硅素(Si)を0.09wt%、および0.2wt%含む結晶粒径50μmの高純度Al-4.5Mg合金について、高温変形特性および空洞に及ぼす硅素晶出物、Mg_2Si,の影響について調査した。両合金は温度613Kから693Kの範囲でひずみ速度1x10^<-4>-10^<-2>/sの広い範囲でひずみ速度感受性指数0.3を示し、温度653K,ひずみ速度1x10^<-3>/sにおいて破断伸び350%以上を示した。0.2%Si合金は0.09%Si合金より空洞量が多く、空洞の核発生が晶出物と母相との界面に発生していることから、空洞発生にSiが関与していることが明らかとなった。空洞成長速度は0.09%Si合金でも0.2%Si合金でも同じ程度であるが、空洞数においては0.2%Si合金がはるかに多い。このことは空洞の核生成速度がSi量とともに増加することを意味している。空洞核形成に対する臨界粒子サイズは臨界拡散長さとほぼ一致し、粒内に存在する粒子の方が粒界の粒子より空洞核を形成し易いことがわかった。さらに、同じ高純度Al-4.5Mg合金に0.1wt%,および0.2wt%のCrを添加した合金についても空洞形成挙動を調査した。その結果、0.1wt%Crまでは空洞量に変化はほとんどないが、0.2wt%Cr合金において急激に増加した。これはCr晶出物の生成量が0.1から0.2wt%の間で顕著に異なるためであることがわかった。
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[Publications] H.Iwasaki: "Cavity Nucleation at Particles during Deformation at Elevated Temperature."Key Engineering Materials. 177-180. 655-660 (2000)
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[Publications] H.Iwasaki: "Deformation Characteristics and Cavitation in Chromium-bearing Al-4.5Mg Alloys at Elevated Temperatures."Proc.Int.Conf.on Thermomechanical Processing of Steels and Other Materials.