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1999 Fiscal Year Annual Research Report

結晶粒成長を抑制したプラズマ溶射によるナノ結晶コーティング

Research Project

Project/Area Number 11650741
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

村上 健児  大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (60112067)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 太田 健一  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10150351)
Keywords鉄合金 / プラズマ溶射 / 急速凝固 / ナノ結晶 / 複合粉末 / ポライド
Research Abstract

溶射の大きな特徴である急速凝固現象を利用してコーティング内に微細な結晶粒を生成させ、その粒成長を抑制することによって、機械的性質に優れたコーティングを得るための研究を行った。
本研究では、鉄-ボロンコーティングを作るために、溶射粉末を次の2つの方法で作製した。
(1)平均粒径2μmの純鉄粉末と平均粒径0.8μmの非晶質ボロン粉末をポリビニールアルコールを結合剤としてスプレードライし、これを分級して粒径32μm〜53μmの鉄-ボロン複合粉末を作製した。
(2)53μm以下の粒径の純鉄粉と平均粒径0.8μmの非晶質ボロン粉末を混合してボールミリングし、分級を得て粒径32μm〜53μmの鉄-ボロン複合粉末を作った。
これらの複合粉末を減圧のアルゴン雰囲気中の水冷鋼基板上にプラズマ溶射して得られたコーティングは、極めて微細な結晶粒径をもつα相と準安定γ相から成る。γ相にはボロンが過飽和に固溶しており、その格子定数は純鉄の格子定数よりも大きい。一方、α相の格子定数は純鉄のそれとほぼ同じであり、ボロンの過飽和固溶はほとんど見られない。溶射皮膜を600℃以上で熱処理すると、γ相は微細な粒径のα相に分解する。この時同時に形成される微細な準安定ボライドは結晶粒の成長を抑制する効果を持つ。さらに熱処理温度を高くすると、ボライドは安定なFe2Bとなり、これの粗大化とともに、マトリックスの粒径も大きくなる。
次年度は、より均質で面積の大きなコーティングを作るために、鉄-ボロンのアトマイズ粉末を作製して溶射し、組織を最適化した後、コーティングの耐磨耗性も測定する計画である。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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