1999 Fiscal Year Annual Research Report
充填層高温反応プロセスにおけるダイオキシン類生成・分解メカニズム
Project/Area Number |
11650756
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
葛西 栄輝 東北大学, 素材工学研究所, 助教授 (50134044)
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Keywords | ダイオキシン類 / PCDD / Fs / クロロベンゼン / 充填層反応 / 金属酸化物 / 酸素濃度 / 塩化水素濃度 / 燃焼 |
Research Abstract |
充填層反応を利用する各種高温プロセス内におけるダイオキシン類の生成・分解挙動を定量的に把握するため、以下の項目について検討した。 1.実験装置の作製: ガス流通型充填層反応装置を作製した。本装置はダイオキシン類の主たる前駆物質と考えられるクロロベンゼンやクロロフェノールの供給濃度を定量的に制御できるガス供給系を備えており、100℃から800℃の温度範囲での実験が可能である。 2.充填層内における前駆物質からのダイオキシン類生成実験: ダイオキシン類の前駆物質としてモノクロロベンゼンを供給し、比表面積の異なる酸化鉄、アルミナ、シリカ等の粒子充填層内におけるダイオキシン類の生成量を測定した。温度、流通ガス中酸素濃度、塩化水素濃度、保持時間などを種々変化させることによるダイオキシン類生成量への影響を検討した。得られた結果の中では、温度が300℃付近、および酸素濃度約2mol%でダイオキシン類生成量かピークを示すこと、塩化水素の添加によって高塩素化ダイオキシン類の生成割合が顕著に増加することなど、興味ある結果が得られた。 次年度は、ダイオキシン類の生成・分解反応について、より応用(実用的な)情報を得ることを目的として、反応の中断および中断試料の分析を容易に行なうことが可能な実験装置に改良し、燃焼充填層における実験を行なう予定である。
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