1999 Fiscal Year Annual Research Report
都市ゴミ焼却炉灰中の有害重金属を無害化・再資源化するための基礎研究
Project/Area Number |
11650769
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
雀部 実 千葉工業大学, 工学部, 教授 (00016370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山下 智司 千葉工業大学, 工学部, 講師 (80118710)
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Keywords | 都市ゴミ / 焼却炉灰 / 重金属酸化物 / 塩化ビニル |
Research Abstract |
都市ゴミ焼却炉残灰中の有害重金属酸化物、CdO,Cu_2O,Cr_2O_3,PbO,ZnOを塩化ビニルと共に加熱処理し、発生した金属塩化物を回収して還元し、高純度金属として再利用できるかどうかを確認することを目的とする研究である。 試料は地方公共団体の焼却炉から提供を受けた。まずこの実炉からの試料に存在する有害金属の濃度を分析して求めた。この結果同一焼却炉であるにも拘らず、試料採取の位置によりその存在量に変動のあることを明らかにした。これでは塩化反応の際の試料の初期濃度を一定とすることができないので、重金属酸化物は試薬単味を用いることとした。 塩化反応実験では、まず反応装置の形状を決めた。アルミナ製ボートに酸化物試料と塩化ビニルの混合を入れ、これを横型の反応管に装着する方法を採用した。 試薬重金属酸化物を試薬塩化ビニル(CH_2CHCl)と混合し、窒素気流中で加熱した。その結果、重金属酸化物の全量を塩化するのに必要な塩化ビニルのモル数を使用するだけでも、700℃にて60minの加熱により初期存在量の約半分を除去できることが分った。またこの塩化ビニル量を必要量の8倍使用しても、塩化量に大きな変化が生じないことを明らかにした。塩化ビニル使用量の効果が現れないのは、塩化ビニルが加熱初期の段階で未反応で気化してしまうためであることが分った。
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