1999 Fiscal Year Annual Research Report
非線形光学高分子材料を利用した導波路素子化プロセスの最適化
Project/Area Number |
11650772
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
塚田 隆夫 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (10171969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 正樹 東北大学, 反応化学研究所, 講師(研究機関研究員)
寳澤 光紀 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (70005338)
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Keywords | 非線形光学高分子 / 擬似位相整合 / 波長変換 / 導波路 / 数値シミュレーション |
Research Abstract |
本研究は、レーザー加熱ポーリング法を用いて非線形光学高分子薄膜にチャンネル型導波路の波長変換素子を作製する際にその素子性能に大きな影響を与える双極子ドメイン形状を制御することを目的とし、プロセスの最適操作指針を実験及び数値シミュレーションから検討することである。 双極子ドメイン形状を決定する双極子の配向挙動は温度、電場強度に大きく影響を受ける。そこで本年度は温度、電場強度に対する配向状態の経時変化(双極子の回転拡散係数)を測定する装置を作製した。これは2枚の透明電極(ITO)付ガラス基板で挟み込んだ高分子薄膜に電場を印加しつつ、その後方に配置したもう一枚のITO付ガラス基板により試料を抵抗加熱し、第2次高調波(SHG)強度の経時変化をメーカーフリンジ法により測定するものである。一方,双極子の配向挙動をモデル化したプロセスの数値シミュレーションコードの開発を行い、解析結果より双極子ドメイン形状を矩形状にするためにはレーザー光のスポット径が双極子ドメイン長より小さく試料を内部加熱するようなレーザーを用い、電場強度を高くするような操作条件が必要であることが分かった。 今後は今回作製した装置を用い測定を行うことで双極子の配向状態の経時変化を把握し、そこから求められた情報(双極子の回転拡散係数)を組み込んだ数学モデルを利用し配向状態の制御を行うことで、レーザー加熱ポーリング法を用いたチャンネル型導波路の波長変換素子作製プロセスへの最適操作指針を得る予定である。
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