2000 Fiscal Year Annual Research Report
二酸化炭素を生成しないメタンからの連続水素製造プロセス
Project/Area Number |
11650810
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Research Institution | KAGOSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
甲斐 敬美 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (00177312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 武重 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20041543)
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Keywords | メタン / 水素 / 二酸化炭素 / 固定 / ニッケル / アルミナ / シリカ / 流動層 |
Research Abstract |
メタンなどの炭化水素を分解して水素を製造する際に炭化水素中の炭素を固体炭素として生成させ、二酸化炭素の排出をなくす方法について検討を行った。固定層反応器を利用した触媒開発については、すでにいくつかの研究グループによって検討がなされている。本研究では、生成した固体炭素を連続的に取り出すために反応器として流動層の適用性について検討を行なうことが目的である。 触媒としてはニッケルを担体に担持したものを調製した。反応温度は500-550℃である。流動層の状態で使用した反応器の内径が12mmであり、流動層本来の流動状態での実験はできないが、少なくとも反応器内部で粒子は運動している。流動層での反応には平均粒子径が約60ミクロンの触媒粒子を流動化させた。 担体としてはシリカ、アルミナ、活性炭を使用した。反応速度はシリカ担持触媒がもっとも大きな値を示した。反応器として連続操作するためには、良好な流動化状態を維持することが重要であるので、炭素が析出した触媒の流動性について調べるために安息角を測定した。粉砕して粒径を調整したシリカ粒子の場合には反応開始後30分で流動化状態は極めて低下した。安息角は反応時間とともに炭素析出量が増加すると大きくなった。粉砕したシリカ粒子の場合には初期条件においても安息角は大きな値を示した。これに対して、球状のアルミナ粒子を使用した場合には初期条件でも安息角は小さく、反応とともに大きくなっても良好な流動化状態を保てることが分かった。
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