1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650818
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
桂樹 徹 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (80081579)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 信行 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (10273848)
谷 吉樹 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (60026424)
|
Keywords | 単細胞レベル解析 / 細胞分取 / フローサイトメトリー / ゲル微小滴法 / アスタキサンチン / チアミン / Haematococcus pluvialis / 単細胞微細藻類 |
Research Abstract |
特定の機能を持つ微生物を、フローサイトメトリーを利用してスクリーニングすることを目的として、モデル系として(1)astaxanthinをシスト内に生成する微細藻類Haematococcus pluvialisと(2)thiamineを生成するパン酵母を用い、変異処理により著量生成株を誘導して、処理した細胞の中から特定の性質を持つものをフローサイトメトリーを利用して検出、選別する実験を行った。 1個の酵母細胞の中に生成するthiamineの量は今のところ(thiochromeとして)測光するのには充分でないので、1個の細胞から短時間の培養により増殖させて蛍光プローブを生成させるマイクロコロニー法を採った。マイクロゲルビーズ化のためには、水相である細胞を懸濁してある融解寒天を、w/o型エマルションにしてから冷却し、固化させる方法を用いた。この技術は新素材である多孔質ガラス膜フィルターを用いる新技術であるので、寒天を用いる新しい応用として適用するため、操作方法、各種反応条件を中心にして検討した(続行中)。微水滴の表面に膜を形成させてマイクロカプセル化する方式も利用するために、市販の様々な製剤を用いる方法も検討した(続行中)。 これまでに得られた細胞はH.pluvialisとパン酵母のastaxanthine、thiamineの著量生産株は、(a)継代して培養し、生成能の安定性を検討したが、すぐに形質を欠失した。また、(b)選別と培養(生産量の測定)を繰り返した場合にも、格段に形質が向上した菌株が得られる訳でもなかった。選別された変異株の形質の不安定性についての検討は、引き続き次年度にわたって検討する予定である。
|