1999 Fiscal Year Annual Research Report
ヒドロキシアパタイト形成に関わる微生物タンパク質の取得とその抑制に関する研究
Project/Area Number |
11650819
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
黒田 章夫 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (50205241)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 宰 広島大学, 工学部, 助教授 (40151295)
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Keywords | ヒドロキシアパタイト / 歯垢 / リポタンパク質 / ポリリン酸 / バイオミネラリゼーション / サイクロデキストリン / リン酸化 |
Research Abstract |
バイオミネラリゼーションとは生物が鉱物化することであり、身近な例では貝殻や真珠などがあげられる。微生物の中でも石灰化を行うものがいる。例えば我々の歯に歯垢を作り自らの住み家としている微生物(Corynebacterium matruchotii)は、リポタンパク質を核としてヒドロキシアパタイト(リン酸カルシウム)を沈着させていくことが報告されている。ヒドロキシアパタイトは生体適合性が非常に高いことから、医療の分野でも注目されている。ヒドロキシアパタイト結晶核形成の分子制御について研究することによって、例えば将来(1)結晶形成促進リポタンパク質によるヒドロキシアパタイトの生産、(2)カルシウム吸収促進剤の開発、(3)虫歯予防剤の開発、(4)結石形成阻害剤の開発、(5)結晶形成促進リポタンパク質を発現させた微生物による排水からのリン除去等につながる可能性がある。C.matruchotiiのクロロホルム抽出液にはヒドロキシアパタイト結晶形成促進リポタンパク質が含まれている。これを有機溶媒耐性カラムを用いて部分的に精製できることはすでに高添らにより報告されている。現在このタンパク質を、さらに精製中である。このタンパク質を用いてヒドロキシアパタイト結晶形成の原理解明を行う。またC.matruchotiiは菌体内にポリリン酸を作っている間はヒドロキシアパタイトの形成は起こらないことから、ポリリン酸自体にヒドロキシアパタイト形成阻害作用があるかもしれないと考えられる。そこでポリリン酸のヒドロキシアパタイト結晶形成への影響を調べたところ、阻害効果があることが確認できた。さらにトリメタリン酸によって、サイクロデキストリンのポリリン酸化を行い、ヒドロキシアパタイト形成阻害作用を調べたところ、さらに強いヒドロキシアパタイト結晶阻害効果があることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kuroda A.et al: "Inorganic polyphosphate kinase is required to stimulate protein degradation and for adaptation to amino acid starvation in Escherichia coli."アメリカ科学アカデミー紀要(Proc.Natl.Acad.Sci.USA). 96・25. 14264-14269 (1999)
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[Publications] Kuroda A. et al: "Molecular Analysis of Polyphosphate Accumulation in Bacteria"Biochemistry(Moscow). 65・3. 304-308 (2000)