2000 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド型人工腎臓を用いた腹膜透析液の連続再生
Project/Area Number |
11650822
|
Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
峰島 三千男 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (50166097)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新田 耕作 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (50241071)
|
Keywords | 医用化学工学 / 人工腎 / 腹膜透析 / 膜分離 / バイオリアクタ / 尿細管 / 培養 |
Research Abstract |
研究計画にもとづき、ハイブリッド型人工腎臓を構成する尿細管バイオリアクタの試作に着手した。バイオリアクタの母体となる中空糸モジュールを培養条件等を考慮して設計し10本作成した。その仕様は、cellulose triacetate膜、膜面積0.01m2、中空糸内径200μm、中空糸膜厚15μm、有効長150mm、本数96本である。細胞を播種させる前に、ミオグロビンおよびデキストランを用いた定速濾過実験を施行し、中空糸モジュールの基本的な膜透過性を把握した。引き続き、本モジュールの内表面にイヌの遠位尿細管細胞MDCKを単層に播種させることを試みたが、接着因子の種類ならびに潅流方法、種細胞の潅流方法、培養条件(温度など)等の影響が複合的に関与しており、長時間安定した培養を可能とするバイオリアクタの開発には至っていない。一方、本研究の最終目的である透析液再生型腹膜透析システムを構築するため、体外に取り出した患者腹膜透析液を高効率で再生する膜分離システムの改良を試みた。具体的には、すでに研究代表者が考案・開発したダブルルーメンカテーテルを用いた連続的再循環腹膜透析(Continuous Recirculating Peritoneal Dialysis)の臨床使用時に問題となった、従来型腹膜透析システム移行時の注排液の煩雑さならびに易感染性を回避することを目的に、通常のシングルルーメンカテーテルを用いた断続的流出入型腹膜透析(Bi-directional Peritoneal Dialysis)を新たに考案し、その有用性をイヌex vivo実験を通じ検討し始めた。具体的には溶質除去効率に及ぼす、外部リザーバの容量ならびに流出入速度による影響について検討しており、一部結果についてはすでに論文発表した。今後、ハイブリッド型人工腎臓の開発とともに継続検討していく所存である。
|
Research Products
(1 results)