2000 Fiscal Year Annual Research Report
グロー放電イオンサイクロトロン共鳴元素選択励起発光・質量相関分光法
Project/Area Number |
11650826
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松田 秀幸 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (00181735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
我妻 和明 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (30158597)
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Keywords | グロー放電 / イオンサイクロトロン共鳴 / 発光分光法 / レーザーアブレーション |
Research Abstract |
平成12年度は、試料にCu及び蛍光X線用標準試料のFe-Cu合金を用いて実験を行った。プラズマガスにヘリウム、高周波に13.56MHz30Wを用いた場合には、電極構造がこれまで実験に用いていたグリム型グロー放電管と異なるためと思われるが、平成11年度に製作した放電セルでは自己バイアス電流を流しても高周波スパッタリングによるプラズマ中への試料導入ができなかった。そこで、平成11年度の報告に書いたように、雰囲気ガスとしてアルゴンを用いて、Nd:YAGレーザーを用いたレーザーアブレーションによりCu原子のサンプリング及びイオン化を行った。イオンサイクロトロン共鳴用電極に72KHzの高周波を加え、外部磁場を3kG付近(Cuイオンの共鳴条件)で変化させたが、Cuの発光線強度に大きな変化は見られなかった。この原因としてはレーザーアブレーションにより生じたCuイオンの試料表面から飛び出してくる速度が非常に大きかったため(超音速)、イオンサイクロトロン共鳴用電極の間を短時間のうちに通り過ぎてしまったためと考えている。 そこで、これまで実験に用いてきたグリム型グロー放電管に近い構造を持つ放電セルを新しく開発して実験を行うこととした。この平成12年度に製作した放電管では、高周波ヘリウムグロープラズマが発生でき、レーザーアブレーションによるプラズマへの試料導入ができ、自己バイアス電流を流すことにより試料の発光スペクトル強度が増大することが確かめられた。
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Research Products
(1 results)