1999 Fiscal Year Annual Research Report
フロースルー型高効率電解発光システムの開発と超高感度分析への応用
Project/Area Number |
11650835
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
楠 文代 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (70057371)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 健介 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (10266885)
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Keywords | 発光 / 電解 / 計測装置 / 電気分析 / カーボン電極 |
Research Abstract |
本研究は、生体関連物質の超高感度分析を行うため、フロースルー型高効率電解発光システムを開発している。本年度の主な研究実績は次の通りである。 1.電解発光セルの設計と作製 電解発光セルの設計では、電解効率の良いフロークーロメトリーができるように、カーボンファイバーを作用電極の材料に選び、これを透明のテフロンチューブに充填して、このチューブを渦巻状に光電子増倍管の受光部に隣接できる配置とした。この作用電極の下流に参照電極と対極を含むダイフロン製セルを設置した。 2.システムの設計と作製 1で作製したフロー型の電解セルを化学発光検出器の内部に組込み、電極にはポテンショスタットを接続して電解発光部を作製した。システムは、キャリア液容器、脱気部、ポンプ、試料注入部、電解発光部、記録部から構成した。 3.電解発光物質の選択 生体関連物質の分析を考慮に入れて水溶性の化学発光物質に着目し、それらの電解の有無、ならびに電解発光の有無を検討した。ルミノールおよびN-(Aminobutyl)-N-ethylisoluminol(ABEI)が電解発光物質として有望であることが分かった。 4.ヒト血清イムノグロブリンGの超高感度定量 2で作製した電解発光システムが高感度分析に有用であることを明らかにするために、標識化合物としてABEIを用いた抗原抗体反応を利用したイムノアッセイを行い、80pg/mlのヒト血清イムノグロブリンGが測定できた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] K. Arai,K. Takahashi,F. Kusu: "An Electrochemiluminescence flow-through cell and its applications to sensitive immunoassay using N-(aminobutyl)-N-ethylisoluminol"Anal.Chem.. 71. 2237-2240 (1999)