1999 Fiscal Year Annual Research Report
ジアルキルアミノチアゾールダイマーから誘導される近赤外吸収色素の合成
Project/Area Number |
11650869
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
松居 正樹 岐阜大学, 工学部, 助教授 (60108058)
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Keywords | 近赤外吸収色素 / チアゾール / 機能性色素 / アゾ色素 / スクアリリウム色素 / クロコニウム色素 / ソルバトクロミズム / インダミン色素 |
Research Abstract |
芳香族アミン類をジアゾ化し、ジアルキルアミノチアゾールダイマーとカップリングさせることで、対応するアゾ色素を合成した。得られた色素の最大吸収波長は、約570-740nmであった。カップリング成分を電子求引性の強い化合物とすることで、近赤外領域に吸収を持つ色素を合成することができた。良く知られているアゾ色素は正のソルバトクロミズムを示すことが知られている。興味あることに、ジアルキルアミノチアゾールダイマーをカップリング成分とするアゾ色素では、ジアゾ成分部分の電子求引性が大きく(4-(トリフルオロメトリスルホニル)フェニル基よりも大きい)なると、負のソルバトクロミズムを示すことがわかった。これは、アゾ色素での最初の発見である。分子軌道計算で、これらの色素では、励起状態よりも基底状態のほうが分子の極性が大きいと計算された。これら色素は基底状態では、アゾ結合の両端に電荷が分離したジアザメロシアニン型で存在しているためと考察された。 他の色素系については、ジアルキルアミノチアゾールダイマーから合成されるスクアリリウム、クロコニウム色素を合成中である。これらの色素も近赤外領域に最大吸収波長を示した。また、ジアルキルアミノチアゾールダイマーをベースとするインダミン色素も合成中である。これらも、近赤外領域に最大吸収波長を示した。 ジアルキルアミノチアゾールダイマーから合成されるアゾ色素の結果は現在雑誌に投稿中である。スクアリリウム、クロコニウム色素およびインダミン色素については、今後更に検討を進めていく。
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