2000 Fiscal Year Annual Research Report
新しい概念に基づく電荷移動錯体を用いる新反応の開発
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11650879
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Research Institution | Faculty of Science and Engineering, Kinki University |
Principal Investigator |
松原 凱男 近畿大学, 理工学部, 教授 (80088450)
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Keywords | π-ドナー / π-アクセプター / σ-アクセプター / ヒドラゾン類 / TCNE / ジメチルアニリン / ハロメタン |
Research Abstract |
本申請者は、特殊溶媒中における電荷移動錯体を利用する新しい反応系の研究を行っていて瞠目すべき革新的新規合成反応を発見している。これらの反応は溶媒の違いによりドナーとアクセプターとのスタッキングの取り方が重要であると考えられる。そこで、この概念を新しい反応系に拡大・確立するため、次の事柄について検討した。(1)電子ドナー性化合物としてヒドラゾンユニットを有する化合物を用い、一方、電子アクセプター性化合物としてTCNEを選び、特殊溶媒系での反応を行い新しい反応を見出す。(2)電子ドナー性化合物としてジメチルアニリンを用い、ハロメタンの電子σ-アクセプター性化合物との組み合わせについて特殊溶媒系での反応を行い新しい反応を見出す。(1)の結果、アセトニトリル中、芳香族ヒドラゾンとTCNEとの反応によりオレフィンとへテロ原子を含む新規メタセシス反応を見出した。(2)の結果、ジメチルアニリンとハロメタン特に四臭化炭素との反応をアセトニトリル中で行うことにより4,4'-メチレンビス(N,N-ジメチルアニリン)が主生成物で得られ、さらに4,4',4"-メチリデントリス(ジメチルアニリン)およびクリスタルバイオレットが副生成物として得られる興味ある結果を与えた。何れの反応系も特殊溶媒中における電荷移動錯体から反応が進行することが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 松原凱男: "Electrochemical Transformation of 4-Cyanocinnolines into 4(1H)-Cinnolones"Tetrahedron Lett.. 41. 7901-7904 (2000)
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[Publications] 松原凱男: "Novel Reaction of Dimetylanilines with CBr_4 producing 4,4'-Metylenebis (N,N-dimetylanilines)"発表予定.
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[Publications] 松原凱男: "Imine Metathesis by the Reaction of Aromatic Hydrazones with Tetracyanoethylene"発表予定.
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[Publications] 松原凱男: "Echochemicaly Ideal Reaction Producting a New Class of Merocyanines"発表予定.