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1999 Fiscal Year Annual Research Report

α-フルオロ-β-ヒドロキシエステルの新規高立体選択的合成プロセスの開発

Research Project

Project/Area Number 11650893
Research InstitutionKyoto Institute of Technology

Principal Investigator

石原 孝  京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40093182)

Keywordsα-フルオロ置換エステル / ラジカル反応 / 立体選択的還元 / 立体選択的アリル化 / トレオ選択性 / キレーションコントロール / 水素化トリプチルスズ / アリルスタナン
Research Abstract

ジブロモフルオロ酢酸エチルとアルデヒドとのReformatsky型反応によりα-ブロモ-α-フルオロ-β-ヒドロキシエステル(1)を調製し,そのラジカル還元反応およびラジカルアリル化反応を検討した。還元剤として水素化トリブチルスズを,アリル化剤としてアリルトリブチルスズまたはメタリルトリブチルスズを用いて,金属反応剤,溶媒,反応温度,反応時間等の条件を変化させて反応を実施し,各反応における立体選択性について詳細に調べた。以下に,得られた重要な知見を要約する。
1.分子内キレーションによる反応の立体制御を実現するために,1のヒドロキシル基を金属アルコキシドに変換させる金属反応剤(BuLi,Et_2Zn,Et_3Al,Me_3Al等)を精査した結果,Me_3Alを用いると極めて高いトレオ選択性(還元では86-96%,アリル化では83-96%)が発現することが明らかになった。
2.溶媒としては,テトラヒドロフラン,ヘキサン,トルエン,ジクロロメタン(CH_2Cl_2)について検討したところ,還元ではトルエンまたはCH_2Cl_2が,アリル化ではCH_2Cl_2が最適の溶媒であることがわかった。
3.還元反応は-15℃,4hまたは-78℃,6hで,アリル化反応は-15℃,6-8hで完結し,いずれも良好な化学収率で対応する還元体またはアリル化体を与えた。
本研究により,α-フルオロ置換-β-ヒドロキシカルボン酸エステルおよびその誘導体を高立体選択的-トレオ選択的-に構築することが初めて可能になった。
今後の研究展開としては,当合成プロセスを利用した有用なフッ素置換型標的化合物の創製を実施することの外,同一の出発物質1からエリトロ体のα-フルオロ-β-ヒドロキシエステルを高立体選択的-エリトロ選択的-に合成するプロセスを新たに開発することである。

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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