1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650923
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
関 隆広 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (40163084)
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Keywords | 脂肪酸単分子膜 / ポリシラン / 高分子超薄膜 / 相転移 / コンホメーション / 液晶分子 |
Research Abstract |
アラキジン酸といった長鎖脂肪酸とポリシラン(ポリジヘキシルシラン(PDHS))を有機溶媒に同時に溶解し、これを同時に水面上に展開する。この膜を疎水的な圧縮していくと、疎水的なPDHSは脂肪酸の単分子膜上に押し出され数十ナノメータ膜厚のいわゆる高分子超薄膜が形成されることを既に見いだしている。今回、上記のプロセスはブリュースター角顕微鏡、および原子間力顕微鏡観測によって明らかにした。圧縮を進めるに当たり、脂肪酸単分子膜は液体凝縮相から固体結晶相へと相転移を起こすが、PDHS超薄膜の結晶化は、この単分子膜の相転移に伴って急激に進むことが判明した。 上記現象を鎖長の異なる脂肪酸(C14〜C20)を用いて行った。PDHS超薄膜の結晶化が誘起される表面圧には脂肪酸鎖長の偶奇の効果があることを見いだし、偶数炭素数にて20-25mN/mであり、奇数炭素数のものはそれより明らかに低くなった。現在のところこの現象は脂肪酸アルキル鎖長の末端メチルの配向に違いによるものと推定される。 さらに、流動的な液晶分子(4'-ペンチル-4-シアノビフェニル(5CB))について同様な操作を行った。PDHSの混合比を大きくなると低表面圧領域ではそれに正確に比例して面積が増大した。ブリュースター角顕微鏡観測と併せ、PDHSの単分子膜が形成されることが明らかとなった。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] T.Seki,K.Fukuda et al.: "Photocontrol of poymer chain organization using a photochromi"Langmuir. 15. 5098-5101 (1999)
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[Publications] T.Seki,A.Tohnai et al.: "Comformations of poly (de-n-hexylsilane) embedded in Langmuir"Macromolecular Chemistry and Physic. 200. 1446-1452 (1999)
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[Publications] 永野修作、関 隆広ら: "ポリジヘキシルシランのコンフォメーションに及ぼす・・"高分子論文集. 56. 406-409 (1999)
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[Publications] T.Seki,H.Sekizawa et al.: "Non-linear characteristics of the photoinduced defomation・・"Polymer Journal. 31. 1079-1082 (1999)
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[Publications] 関 隆広: "動く界面分子膜"高分子. 48. 721 (1999)
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[Publications] 関 隆広: "光応答機能材料"化学工業. 50. 489-493 (1999)
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[Publications] 関 隆広 (分担): "新しい自己組織化ポリマー表面の解析及び機能設計"シーエムシー. 248 (1999)
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[Publications] 関 隆広 (分担): "染色加工事典"朝倉書店. 505 (1999)