1999 Fiscal Year Annual Research Report
変動荷重下での船舶・海洋構造物の疲労強度に関する研究
Project/Area Number |
11650943
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
橋本 聖史 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50183554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 茂宏 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60263216)
大沢 直樹 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90252585)
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Keywords | 疲労強度 / 変動荷重 / 嵐モデル / き裂伝播 / き裂開閉口挙動 / 溶接継手 |
Research Abstract |
変動荷重を受ける船舶・海洋構造物の疲労強度特性を明らかにするために、研究実施計画に従って研究を行い、以下の実績を得た。 1)溶接継手試験片を用いて軸力の嵐モデル変動荷重疲労試験を室温大気中にて行った。その結果、船舶・海洋構造物の疲労強度にはき裂発生寿命に比べてき裂伝播寿命が支配的であり、疲労強度評価のためにはき裂伝播挙動の評価が重要であることが明らかになった。 2)室温大気中にて実施した平板試験片を用いた軸力の嵐モデル変動荷重疲労試験より得られたき裂開閉口挙動のデータより、き裂開口応力はそれまでに負荷された応力に依存して変化するため、一定荷重条件により得られている従来のき裂開閉口挙動に関する知見はそのままでは変動荷重条件に適用すべきでない事、変動荷重下でのき裂開閉口挙動の把握が重要であることが明らかになった。なお、詳細については現在解析作業中である。 3)変動荷重下でのき裂開閉口挙動の把握に有用な有限要素法を用いたき裂開閉口挙動シミュレーションのためにき裂伝播を表現できる要素自動分割法の検討を行い、接点移動法を用いた解析プロブラムの開発に着手した。 4)き裂損傷の発生起点の大部分を占めると考えられる溶接継手部の形状データの調査収集を行い、現在解析作業中である。 5)これまでに得られた知見を基に、腐食環境下での疲労強度予測プロブラムを作成し、プロトタイプの完成を見た。
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