1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11650959
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松岡 俊文 京都大学, 工学研究科, 助教授 (10303851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 俊樹 京都大学, 工学研究科, 助手 (50210935)
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Keywords | 物理探査法 / 屈折波探査法 / はぎ取り法 / イメージング / インターセプトタイム / コンボリューション / 深度マイグレーション / 走時 |
Research Abstract |
屈折波を用いた地下構造の探査法は長い歴史を持った手法である。しかしながらこの手法の欠点は、観測された地震波が持っている2つの基本的な情報(走時情報と振幅情報)に対して、走時情報のみに着目し、これらの値を観測データから読みとって解析を行って来た点である。このため解析結果の精度は、最初のデータの読みとり値に大きく依存し、精度の向上が難しかった。 本年度実施した研究の結果、以下の様なことが判明すると共に、それを元にした解析アルゴリズムの開発が行われた。まず、萩原のはぎ取り法に代表される手法によって決定されたインターセプトタイムは、屈折境界面から反射された波に対する往復走時となっていることを示すことができた。インターセプトタイムを元に、深度変化を行いその包絡線を求める過程は、反射法における震度マイグレーションと同等であることが分かった。インターセプトタイムの決定方法は、測線の左右に震源を持つ走時データの和から、両端走時を引くことであるが、これらの演算は、コンボリューションを用いて、オリジナルのデータを使って計算可能であることが分かった。上記の方法が具体的なデータに対して適用可能かどうか、差分法で計算されたテストデータに対して適用され、本アルゴリズムは充分有用であることが分かった。これらより、初動走時の読みとりを必要とせず、観測データを直接利用する手法は反射法データ処理で開発された幾つかのデータ処理手法を適用することで、データの品質が向上することが分かった。 上記の考察に基づき、データ解析に必要となる処理アルゴリズムの具体的なプログラム開発を行った。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Matsuoka and Y.Ashida: "Imaging of refraction boundary using convolution product"The 4^<th> International Symposium on Recent Advanced in Exploration. 5-10 (1999)
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[Publications] Nurnandoko,T.Matsuoka,T.Watanabe and Y.Ashida: "Land seismic refraction tomography using homogenous velocity as initial model"The 69th Annual SEG Meeting,Houston. 1481-1484 (1999)
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[Publications] Nurnandoko,T.Matsuoka,T.Watanabe and Y.Ashida: "Seismic refraction tomography using homogenous velocity as initial model"物理探査学会第100回学術講演論文集. 55-58 (1999)
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[Publications] 松岡俊文,林徹明,芦田譲: "境界面のイメージング法"物理探査学会第100回学術講演論文集. 51-54 (1999)
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[Publications] 松岡俊文,林徹明,芦田譲: "屈折境界面のイメージング法(2)"物理探査学会第100回学術講演論文集. 248-251 (1999)