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1999 Fiscal Year Annual Research Report

セイヨウナシ果実の成熟・軟化機構に関する分子生物学的解析

Research Project

Project/Area Number 11660032
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

久保 康隆  岡山大学, 農学部, 助教授 (80167387)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 中野 龍平  岡山大学, 農学部, 助手 (70294444)
Keywordsセイヨウナシ / 果実軟化 / 成熟 / エチレン / エクスパンシン / ポリガラクチュロナーゼ / 遺伝子発現
Research Abstract

本研究は、セイヨウナシ果実の成熟・軟化機構を分子レベルで解明し、高品質で日持ち性の優れた遺伝子組み換え品種作成の基礎にしようとしたものである。本年度はエチレン生成に関わる3種のACC合成酵素および2種のACC酸化酵素遺伝子、果実軟化に関わる7種のエクスパンシン及び2種のポリガラクチュロナーゼ遺伝子について、RT-PCR法及びライブラリースクリーニング法を用いて、各遺伝子の全鎖長cDNAのクローニングし、塩基配列と推定アミノ酸配列を決定した。また、得られたcDNAをプローブとして、各遺伝子の発現解析を行った結果、得られたACC酸化酵素遺伝子のうち1種は傷害処理に応答し、植物体の防御反応に関与すること、2種のエクスパン遺伝子は果実肥大期に発現が高まり、細胞肥大に伴う細胞壁の再構成に貢献することが推察された。また、果実の成熟特異的に発現するACC合成酵素遺伝子、ACC酸化酵素及びポリガラクチュロナーゼ遺伝子は各1種であり、エクスパン遺伝子では3種が成熟に伴う果実軟化に関与していることが明らかになった。これらの遺伝子はエチレンの類似体であるプロピレン処理によって発現が誘導され、エチレンの受容体を不活性化する1-MCP処理によって逆に抑制された。したがって、セイヨウナシの成熟エチレン生成は自己触媒的な調節機構によって制御されており、成熟時に発現が高まる3種のエクスパンシン遺伝子と1種のポリガラクチュロナーゼ遺伝子はエチレンによってその発現が制御されていることが明らかになった。また、一旦、成熟段階に入り一定程度、果実軟化が進行した果実に1-MCPを処理すると、その後の軟化の進行が顕著に抑制され、適食期間が大幅に延長した。したがって、遺伝子組み換え技術によりACC合成酵素遺伝子またはACC酸化酵素遺伝子の発現を抑制すれば、果実の日持ち性・貯蔵性が飛躍的に改善されるものと思われる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 日和佐京子,中野龍平,久保康隆,稲葉昭次: "セイヨウナシ果実のエクスパンシン遺伝子のクローニングと発現解析"園芸学会雑誌68別2. 68. 443-443 (1999)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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