2000 Fiscal Year Annual Research Report
ダイズのsupernodulationに関与するkey物質の探索
Project/Area Number |
11660059
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Research Institution | TOKYO UNIVERSITY OF AGRICULTURE AND TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
有馬 泰紘 東京農工大学, 農学部, 教授 (90011973)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 正 東京農工大学, 農学部, 助教授 (70313286)
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Keywords | ダイズ / supernodulation / 師管溶質 / アミノ酸 / 糖 / 根粒形成制御 |
Research Abstract |
1.ダイズNOD1-3とWilliams82からの師管溶質多量収集法の改良 師管閉塞物質カロースのEDTA前処理法による合成阻止により師管溶質を収集できるが、同時処理法に比べて収集物質量は著しく少なかった。そこで、同時処理法による収集後、EDTAを除去する方法を検討し、pH2.0の塩酸酸性条件で一夜氷冷して、EDTAの大部分を沈澱除去できることが判明した。 2.収集師管溶質の根粒形成制御効果を判定するバイオアッセイ系の改良 バイオアッセイは、NOD1-3とWilliam82それぞれの挿し葉発根植物にvacum infiltration法で師管溶質を供与し、根粒あるいは根粒原基の形成数を比較することによって行なう方法を考案した。しかし、vacum infiltration法による物質導入は導入量に比べて残量が著しく多く、貴重試料の導入には欠点となる。そこで、蒸散流を利用した導管導入法を考案し、試料損失無く導入可能であることが判明した。 2.収集師管溶質の組成比較と根粒形成を制御するkey物質の特定 師管溶質成分をHPLC法,GLC法により測定し、NOD1-3とWilliams82の間でどのような違いが認められるか検討した。アミノ酸組成については根粒着生・非着生植物のいずれでもNOD1-3とWilliams82間に顕著な違いが認められ、糖組成については顕著な差は認められなかった。C18カラムを用いた極性による分離では、NOD1-3とWilliams82間で含有量が顕著に異なる未同定物質を検出した。しかし、植物体に師管溶質を導入した検討では、根粒形成を制御するkey物質を検出するには至らなかった。
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