1999 Fiscal Year Annual Research Report
スクアレン閉環酵素反応の有機化学及び分子生物学的手法による多面的機能解析
Project/Area Number |
11660104
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
星野 力 新潟大学, 農学部, 教授 (30165542)
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Keywords | スクアレン / ホペン / トリテルペン / 部位特異的変異 / Alicyclobacillus acidocaldarius |
Research Abstract |
スクアレン環化メカニズムの解明を目的にして、スクアレン閉環酵素の部位特異的変異株を作成し、その酵素反応を追跡した。また、基質アナログを合成しその環化生成物を同定することによって基質認識機構を探ることも本研究の目的とした。以下の実験結果を得て、五報の学術論文としてまとめた。 1)開始段階であるスクアレン末端二重結合のプロトン化は、D374とD376によって達成される。また、D313,D447,H451はプロトン供与体の酸性度を増加させる機能,W312は開始段階において基質結合部位として働いている。 2)D377は、B環形成段階においてC10カルボカチオン中間体の安定化に機能している。 3)F365は、5員環のC環形成段階においてカチオン-π電子相互作用によってC8カルボカチオン中間体の安定化に機能している。この研究は、カチオン-π電子相互作用の存在を強く示唆する初めての実験的事実である。 4)W169とW489は、6員環のD環形成(環拡張反応)段階において基質結合部位として機能している。W489はC17カルボカチオンの安定化にも寄与している。 5)DXDDTAモチーフのAsp残基(D374,D376,D377)は、活性部位であり、開始段階からB環形成までの触媒反応に機能している。また、T378は活性部位ではない。 6)変異酵素W169F,W169H,W489Fの生産するトリテルペンのD環が5員環の構造を有している事実から、ホペンの6員環のD環形成はまず5員環中間体が形成され、その後6員環へと環拡張するという新しい反応機構を提案できた。 7)環化開始には末端にジメチル基が必須である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T. Hoshino and T. Kondo: "The cyclization mechanism of squalene in hopene biosynthesis"J. Chem. Soc. Chem. Commun.. 8. 731-732 (1999)
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[Publications] T. Sato and T. Hoshino: "Kinetic studies on the function of all the conserved tryptophans involved inside and outside QW motifs….."Biosci. Biotechnol. Biochem. 63. 1171-1180 (1999)
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[Publications] T. Hoshino, H. Kouda, T. Abe and S.Ohashi: "New cyclization mechanism for squalene: a ring-expansion…"Biosci. Biotechnol. Biochem.. 63. 2189-2198 (1999)
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[Publications] T. Hoshino and T. Sato: "Functional analysis of phenylalanine 365 in hopene synthase"J. Chem. Soc. Chem. Commun.. 21. 2205-2206 (1999)
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[Publications] T. Sato and T. Hoshino: "Functional analysis of the DXDDTA motif in squalene-hopene cyclase by site-directed mutagenesis"Biosci. Biotechnol. Biochem.. 63. 2189-2198 (1999)