カフェー酸糖エステル類中間体へのカフェオイル基の酵素的導入

1999 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11660159
• Research Institution: Iwate University
• Principal Investigator: 太田 路一 岩手大学, 農学部, 教授 (80111160)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 小藤田 久義 岩手大学, 農学部, 講師 (40270798)
• Keywords: アシル基転移酵素 / 桐葉 / カフェー酸糖エステル / ポリフェノール / カフェオイル補酵素A / アシル基授与体 / アクテオシド / トメントシドA

Research Abstract

本年度の研究実績の概要は以下のとおりである。
1.アシル基転移酵素の調製
試料として用いる桐葉に、アクテオシド等のカフェー酸糖エステル類の含有量を調べることにより、本酵素の存在可能性を検討した。アクテオシドの含有量は新鮮葉に対して0.6%(対乾燥葉、2.1%)であったことから、酵素抽出試料として適当と判断した。
粗酵素の抽出は、葉に含まれている多量のポリフェノールの除去に Polyclar SB-100 および Dowex 1-X2を用いて行い、次に塩析と脱塩後、粗酵素液を得た。現在、各種クロマトグラフィーを用いて精製を検討中である。
2.目標分子の一つのトメントシドA中間体、2-oxo-2-(3',4'-dihydroxyphenyl)ethyl-O-α-rhamnopyranosyl-(1→3)-β-D-glucopyranosideの合成にほぼ成功した。これはアシル基授与体となるものである。