1999 Fiscal Year Annual Research Report
日本向け輸出を目的とした東南アジア諸国のマグロ漁業の資源管理問題
Project/Area Number |
11660197
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
山下 東子 明海大学, 経済学部, 助教授 (50275822)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊澤 あらた 財団法人政治経済研究所, 資源環境問題研究室, 研究員 (30321665)
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Keywords | マグロ / 貿易 / 東南アジア / 資源管理 / キハダマグロ / フィリピン / パラオ / 生鮮マグロ |
Research Abstract |
初年度である本年度は、本補助金交付申請書記載の研究実施計画に添って、以下の調査研究を行った。 (1)基礎資料の収集と整備:東京水産大学、日本貿易振興会などに蓄積されているマグロの国際貿易・国内卸売市場等の諸統計を収集し、データベースとして整備した。関係のマグロ貿易商社より国内卸売市場別の統計を入手し、輸入業者のトレンド把握を行った。 (2)文献研究:本科研費により購入した文献に加え、フィリピンにおける在外研究(日本学術振興会助成により山下実施)で入手した諸文献を輪読し、内外における既存研究の整理と事実確認を行った。 (3)流通市場調査:日本鰹鮪漁業協同組合連合会、全国漁業協同組合連合会、沖縄県庁農林水産部、泊市場(沖縄)、中央魚類株式会杜、三高物産株式会社(沖縄本社、東京支杜)、オトシロ株式会杜(清水)、番能水産株式会社(清水)、および台湾系商社1社(社名秘)の計十件に対してヒヤリング、情報収集を行った。 調査研究は定期的に研究会を開き、進行状況を確認し合っていたため予定通り順調に遂行できた。ヒヤリングは相手先の協力が得られ、予定以上の件数について実施できた。予想されていたことではあるが、統計上、台湾系水産会社・輪入業者の捕捉が難しく、ヒヤリングも容易ではないことが改めて確認された。便宜置籍船問題がクローズアップされている状況から、引き続き来年度も実態把握につとめたい。東南アジア諸国のマグロ資源管理状況についても本年度確定的データが得られず、来年度の課題となった。研究成果としては、山下、伊澤が各一本とりまとめたが、山下論文は投稿中のため11.研究発表欄に記載していない。なお、研究の実施に当たっては、山下・伊澤に加え、除本理史(東京経済大学講師。かねてより共同研究を行っているが、科研費申請時大学院生であったため本研究の正式メンバーとはなっていない)が、研究会、文献輪読、流通市場調査の一部に加わっている。
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