2001 Fiscal Year Annual Research Report
肉用牛ヘルパー制度の実態と機能・役割及びその普及・定着に関する実証的研究
Project/Area Number |
11660222
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
浜田 年騏 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (10032575)
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Keywords | 肉用牛ヘルパー制度 / 肉用牛飼養地域支援制度 / 担い手農家 / 受益農家 / 生産者組織主導型 / 行政・JA主導型 / 中山間地域 / 優良牛生産地域 |
Research Abstract |
本年度の研究活動は3つである。1つは、ヘルパー制度や肉用牛飼養地域支援制度(以下、支援制度、主体は行政・JA、大字・集落、生産者組織等)に取組んでいる地域(長崎県壱岐島、鹿児島県菱刈町、岐早県朝日村他)をとりあげ、(1)ヘルパー制度受益農家の経済的・技術的メリット。(2)担い手農家の役割と彼らのメリット。(3)ヘルパー制度の普及・定着に伴う産地における飼養技術の統一・平準化効果等の実態調査である。これまでの調査・考察から、壱岐島は生産者組織主導型、朝日村は行政・JA(和牛改良組合)主導型、菱刈町はその中間型と区分でき、現在、各形態毎に(1)〜(3)の成果と課題について分析している。 2つは、優良牛生産地域である兵庫県但馬地方で飼養農家とヘルパー制度や支援制度についての実態調査である。優良牛生産地域(含中国中山間地域)農家では、飼養主体の高齢化のほかに(1)規模の零細性、(2)コスト高、(3)技術の不均質生等の経営的特質をもち、それが産地の基本的課題となり、ヘルパー制度や支援制度の整備が強く求められている。これまでの考察から、その方向として、地域農業や資源との結びつきの強い生産者組織を中心に、それを行政・JA型が支援する体制が有効と見られる。とくに、水田の飼料生産や放牧利用を推進し、地域農業と並行した肉用牛振興(生産者主導型ないし中間型)が重要となる。 3つは、先駆的取り組みとして各地に見られるヘルパー制度や支援制度の整理・体系化である。この制度は各地で多様な展開を見せており、現在(1)概念の整理、(2)受益農家や担い手農家のメリット、(3)産地の維持・発展機能、(4)制度導入・普及・定着と行政・JA、生産者組織等の関わり等について実証的に考察している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Toshiki Hamada: "The situation and challenges of livestock farming in hilly and mountainous areas of Japan"Conservation and Utilizatikn of Land Resources in Less Favored Areas with Special Emphasis on The Roles of Livestock and Technology. 25-33 (1999)
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[Publications] 浜田 年騏: "中山間地域における農用地資源利用型畜産の展望とその諸課題"日本畜産学会第97回大会シンポジウム「21世紀の畜産学研究の方向と展望」. 1-4 (2000)
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[Publications] 浜田 年騏: "農用地資源利用型肉用牛経営の展開に関する実証的研究"農業生産技術管理学会誌. 第8巻第2号. 43-55 (2001)