2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11660258
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
岩崎 浩一 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (90232652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末吉 武志 鹿児島大学, 農学部, 助手 (40305165)
宮部 芳照 鹿児島大学, 農学部, 教授 (30041643)
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Keywords | 環境保全型農業 / 雑草抑制 / 再生紙 / 古紙 |
Research Abstract |
1.甘藷栽培ほ場での塗布試験 甘藷ほ場において、苗を移植した後の畝に液状ダンボールを塗布して通常のビニール黒マルチ区、マルチなしの無処理区との比較試験を行った。その結果、液状ダンボール塗布区の地温は、移植後10日まではビニールマルチ区よりも、平均で3.7℃、最大13.5℃低く、温度抑制効果があることが分かった。しかし、10日を過ぎると甘藷葉の繁茂により、温度差は6℃以下となり、平均で1.1℃低くなった。 また、液状ダンボール塗布区では雑草の発生は無処理区よりも少なかった。さらに、収穫時の甘藷葉と甘藷重量を測定したところ、ビニールマルチ区と液状ダンボール塗布区では、大きな差は認められなかった。しかし、無処理区に比較すると葉重量、甘藷重量とも大きくなっていた。 2.塗布量の変化による雑草の抑制効果実験 液状ダンボールの塗布量を4段階に変化させ、畝立て後の畑に塗布し、雑草の抑制効果について検討した。その結果、液状ダンボールを塗布しない無処理区に対して、塗布後3ヶ月までは雑草数は最大でも30%程度に止まった。また、その効果は塗布量が多いほど大きく、最大塗布のものでは10%程度であった。その後、時間の経過とともに降雨による流亡等もあって塗布量の最も少ない試験区では、雑草の抑制効果は低下し、80%に達した。その他の試験区では30%以内に止まり、雑草抑制効果が得られた。 3.葉ダイコンへの散布による成長抑制効果実験 育苗用培土に葉ダイコンを播種し、発芽後、葉面に液状ダンボールを噴霧塗布し、液状ダンボールの塗布による成長抑制効果を検討した。播種後6週間で収穫し、何も塗布しない無処理区と重量を比較した。その結果、液状ダンボール塗布区では平均重量が無処理区の63%となっており、発芽後の塗布によっても成長を抑制する効果が得られることが示唆された。
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