1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11660263
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
皆川 秀夫 北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (70146520)
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Keywords | 画像処理 / 豚 / 体高 / 格子縞投光法 / 体重 |
Research Abstract |
本研究はビデオカメラを用いた画像処理により豚の体重を非接触方式で簡易に計測するシステムの開発を目指した。初年度は、投光により豚の肩部に格子縞を作り床面での格子縞と比較しその変化を利用して豚の体高を計測する方法を開発するとともに、求めた体高と上方投影面積により豚の体重計測も試みた。 上方の投光器から格子縞を投影し、豚を含む被写体と床面との格子縞の変位から被写体の高さを計測する装置を作製した。スライドプロジェクタを改造した投光器とビデオカメラとを床面中央から3.2mの高さに20cm間隔で設置した。格子縞スライドを投光器に挿入し、これを被写体および床面に投影し高さによって変化する格子縞のズレと被写体の高さとの関係式を求めた。北里大学付属農場で飼育される肥育豚34頭(体重28.4kg〜112.5kg)を供試した。供試豚を1頭ずつ装置内に追込み、豚の肩部に格子縞を投影し、その映像をビデオカメラで撮影した。録画映像から供試豚の正常な起立姿勢のものを選び、床面と豚の肩部との格子縞のズレと豚の上方投影面積とを計測した。供試豚の体高は格子縞のズレと被写体の高さとの関係式より、体重は上方投影面積・体高との既往の関係式より、それぞれ算出し体高・体重の実測値と比較した。 体高は最大+10.9cmの誤差を生じ、その相対誤差は16.1%になった。体高の相対誤差が±10%以下のものは全供試豚の74%を占めた。体重の最大相対誤差は14.1%、最小値は0.3%となり、±5.0%以下のものは全供試豚の71%を占めた。供試豚全体では体高の平均相対誤差は6.6%、体重では4.2%となり供試豚の体高および上方投影面積より豚の体重を比較的高精度で計測することができた。やや信頼性が劣るものの、これらの成果から格子縞投光法による豚の簡易な体重計測装置の実用化が高まった。
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Research Products
(2 results)