2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11660263
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
皆川 秀夫 北里大学, 獣医畜産学部, 講師 (70146520)
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Keywords | 画像処理 / 豚 / 体高 / 格子縞投光法 / 体重 / 非接触式体重計 |
Research Abstract |
本研究では投光および画像処理による豚の非接触式体重計の開発を目指す。2年目は実用化の観点から、ビデオカメラと、スライドプロジェクタを利用した格子縞投光器とに改良を加え両者を一体化した豚の非接触式体重計を試作するとともに、豚房にこれを設置し豚の鮮明な映像が常時得られる撮影場所を選定、さらに同体重計の計測精度をそれぞれ検討した。 ビデオカメラは画質・機能・価格やレンズ系のズーム倍率・広角度・明るさ・歪みをそれぞれ検討し最適なものを選択した。スライドプロジェクタは光源・レンズを検討し適切なものを選び、これに試作した格子縞紋様の35mmスライドを装着して格子縞投光器とした。そしてビデオカメラおよび格子縞投光器を最適な間隔に固定、塵埃防止のためプラスチックケースに入れ、豚の非接触式体重計を試作した。北里大学の豚舎において豚の行動観察から、正常な起立姿勢の映像が得られる場所として飲水器周辺の天井を選択し、体重計を床面より高さ2.7mに設置した。実験には一腹の肥育豚12頭(品種WW:体重25.6kg〜42.2kg)を供試し、成長が顕著な2.5ヶ月齢から3.5ヶ月齢の約1ヶ月間に計5回供試豚の体重を推定、従来型体重計による実測値と比較した。供試豚の体重の推定方法は、コンピュータを用いて画像処理によりその上方投影面積および体高を測定、これらを既知の重回帰式「体重=投影面積×体高」に代入して求めた。 1〜3回目に±5%を超える比較的大きな誤差が生じ、その最大誤差は7.9%となった。同一個体でも誤差は毎回変動した。しかし4〜5回では誤差が減少した。これは供試豚が従来型体重計に慣れ、実測体重の誤差が少なくなったためと考えられる。供試豚の5回の平均誤差は±2.1%で、全体では90%が実用精度の±5%以内に入った。群の平均体重を推定したところ最大誤差+0.7kg、平均誤差+0.7%となり、群の体重推定精度は高い。以上より投光および画像処理による豚の非接触式体重計の実用化が高まった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 皆川秀夫: "格子縞投光による豚の体高計測法の開発とその体重測定への応用"日本農業気象学会2000年度全国大会 日本生物環境調節学会2000年大会合同大会講演要旨. 320-321 (2000)
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[Publications] Minagawa H.: "A Light projection method to estimate pig height"Proc.1^<st> International Conference on Swine Housing, ASAE Pob-701 P0001. 120-125 (2000)