2000 Fiscal Year Annual Research Report
神経毒性の発現と好神経性ウイルスの遺伝子発現調節因子:発生工学手法による解析
Project/Area Number |
11660291
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小野 悦郎 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助教授 (00160903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原口 智士 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (30312416)
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Keywords | トランスジェニックマウス / オーエスキー病ウイルス / ボルナ病ウイルス / 神経病原性 / 遺伝子発現調節因子 |
Research Abstract |
1.オーエスキー病ウイルスの転写調節因子であるIE180をテトラサイクリン制御プロモーターで発現させるトランスジェニックマウスを5系統作製した。このうち3系統のマウスで歩様異常が認められた。 2.オーエスキー病ウイルスEP0 ORFの上流213bpを含むEP0遺伝子の下流にSV40のpolyAシグナル配列を挿入した遺伝子をマウスの受精卵前核に注入し、5匹のEP0遺伝子導入マウスを作製した。EP0遺伝子の発現は、トランスジェニックマウスの全身の組織で確認され、EP0 ORFの上流213bpの塩基配列は、in vitroでの結果と同様in vivoにおいてもEP0遺伝子を発現できることが示された。 3.オーエスキー病ウイルスEP0のdominant-negative mutantを発現する細胞株を樹立し、この細胞株を用いて、dominant-negative mutantがウイルスmRNAの翻訳を阻害することを明らかにした。 4.マウスセロトニン受容体遺伝子、GFAP遺伝子およびオーエスキー病ウイルス前初期遺伝子プロモーターで駆動するボルナ病ウイルスp24遺伝子導入マウスの作製した。脳内におけるp24蛋白質の発現は、いずれのプロモーターを用いたトランスジェニックマウスにおいても認められた。神経症状を呈したマウスでは、その発現が神経網において巣状性に認められた。また、すべてのトランスジェニックマウスでその脳内における神経栄養因子BDNFの顕著な減少が認められた。 5.GFAP遺伝子プロモーターで駆動するボルナ病ウイルスp40遺伝子導入マウスを5系統作製した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Tasaki, T., Taharaguchi, S., Kobayashi, T., Yoshino, S. and Ono, E.: "Inhibition of pseudorabies virus replication by a dominant-negative mutant of early protein 0 expressed in a tetracycline-regulated system"Veterinary Microbiology. (印刷中).