2000 Fiscal Year Annual Research Report
乳腺分泌上皮細胞におけるカルシウム反応と容量性カルシウム流入の役割
Project/Area Number |
11670042
|
Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
榎本 浩一 島根医科大学, 医学部, 助手 (70112125)
|
Keywords | 細胞内カルシウム / 乳腺 / 容量性カルシウム流入 / ミトコンドリア / 小胞体 / 上皮性増殖因子 / カルシウム輸送 / 乳汁分泌 |
Research Abstract |
乳腺細胞等多くの細胞は機械刺激によりカルシウム上昇、ヌクレオチド分泌を起し、それがプリン受容体を介して隣接する細胞にカルシウム波を発生させることは、最初にわれわれが報告し,すでに古典となった。 われわれは機械刺激により発生するCa依存性Kチャネル開口による外向き電流を分析してきたが、同時にC1チャネル開口による内向き電流があることが判明した。この電流は同時に発生する大きな外向き電流に隠れていたものである。以前,私は細胞の機械刺激により脱分極-過分極の2相性の膜電位変化を報告したが、この原因が判明した。また、UTPによるATP放出はC1チャネル阻害剤ニフルミン酸で抑制される。よって、ヌクレオチド分泌はC1チャネルを使っている可能性が高い。パッチクランプで電極内外をATPにし、インサイドアウトシングルチャネル記録を行ってみたが、今のところATP電流は記録できていない。さらに、イカ神経節と乳癌よりC1C3型C1チャネルをクローニングし、培養神経細胞NG108-15に発現させたが、電気生理的測定では、特に変化を認めていない。 本プロジェクトの成果は「生体の科学」に印刷中である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Kataoka H.: "Cloning and embryonic expression patterns of the zebrafish Runt domain genes, runxa and runxb."Mechanisms of Development. 98. 139-143 (2000)
-
[Publications] Enomoto K.: "Semi-quantitative analysis of expression of GABA-A receptor subunits involving alternative splicing in the embryonic chick brainstem."Japanese Journal of Physiology. (In press).
-
[Publications] 古家喜四夫: "ATPのオートクリン・パラクリン作用:乳汁分泌"生体の科学. (印刷中).