1999 Fiscal Year Annual Research Report
慢性関節リウマチ疾患モデル動物における肥満細胞の役割とその薬物制御
Project/Area Number |
11670088
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Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
小林 裕太 島根医科大学, 医学部, 助教授 (40162028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿添 栄一 島根医科大学, 医学部, 助手 (40252910)
奥西 秀樹 島根医科大学, 医学部, 教授 (70111888)
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Keywords | 慢性関節リウマチ / 肥満細胞 / コラーゲン誘発関節炎マウス / クロモグリク酸 / Matriix Metalloproteinase / インターロイキン6 / 滑膜 |
Research Abstract |
慢性関節リウマチ疾患モデル動物であるコラーゲン誘発関節炎マウスにおける肥満細胞の役割を明らかにする目的で、肥満細胞スタビライザーであるクロモグリク酸の新しい経口プロドラッグのモデル動物に対する治療効果を検討した。炎症が有意に発症後に治療を開始し、7週間治療した。盲検法による炎症所見のスコア、X線写真における骨病変のスコア上昇はいずれも、薬物投与で有意に低下した。関節組織の病理学的観察でも、抑制効果は裏付けられた。以上より、肥満細胞の制御に関与する薬物により、疾患モデルの発症抑制が示された。血中コラーゲン抗体価及びIgG抗体価のELISIA定量では、炎症にともなうそれぞれの上昇が薬物で抑制された。本薬物は免疫系の調節をすることで症状の発症を抑制していることが考えられた。血中インターロイキン6も疾患動物で上昇し、薬物投与で抑制された。炎症部位では単位面積当たりの肥満細胞数の増加が見られたが、この増加も薬物で抑制された。さらに滑膜など炎症部位では、抗Matrix Metalloproteinase(MMP)2,3,及び9抗体を用いた免疫組織化学でいずれも染色性亢進が見られた。炎症部位の近傍でも炎症に関連しない毛包では染色性の変化は見られなかった。この染色性の変化も薬物で抑制された。薬物により肥満細胞の安定化が起こり、炎症を引き起こすサイトカインやMMPの上昇が抑えられることにより、症状の進行が抑制されたことが推察されるが、作用機構の詳細についてはさらに検討が必要である。以上の結果は肥満細胞の慢性関節リウマチ疾患モデル動物における病態生理学的意義を示すものと考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kakizoe,E.: "Increases of mast cells and chymase in fibroproliferative paws of collagen-induced arthritic mice."Inflammation Research. 48(6). 318-324 (1999)
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[Publications] Wong,D-Q.: "Differential suppression of pressure-overload cardiac and aortic hypertrophy in rats by angiotensin-converting enzyme inhibitors."Japanese Journal of Pharmacology. 80(4). 333-342 (1999)
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[Publications] 小林裕太: "クロモグリク酸経口プロドラッグのマウスコラーゲン関節炎に対する効果"日本薬理学雑誌. 114(S1). 154-158 (1999)
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[Publications] Wong,D-Q: "Effective inhibition of tissue angiotensin-converting enzyme attenuates pressure-overload aortic hypertrophy in early stage in rats."Shimane Journal of Medical Science. 17(2). 51-59 (1999)
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[Publications] Mifune,H.: "Synthesis and secretion of A-type natriuretic peptide in the auricular cardiocytes during pregnancy and lactation in mice."Journal of Vertenary Medical Science. 62(1). 15-21 (2000)
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[Publications] Manabe,Y.: "Immunocytochemical and Immunoelectron-Microscopic Study of Somatotrophs in ICR and Nonobese Diabetic Mice."Cells Tissues Organs. 166(1). 31-39 (2000)