2000 Fiscal Year Annual Research Report
沖縄県の悪性リンパ腫におけるHTLV-1およびEBVの関与についての検討
Project/Area Number |
11670179
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
戸田 隆義 琉球大学, 医学部, 助教授 (30108295)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
増田 昌人 琉球大学, 医学部, 助手 (30295323)
上里 博 琉球大学, 医学部, 助教授 (60160157)
大島 孝一 福岡大学, 医学部, 助教授 (50203766)
屋 宏典 琉球大学, 農学部, 助教授 (10177165)
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Keywords | 沖縄県 / 悪性リンパ腫 / HTLV-1 / EBV |
Research Abstract |
皮膚悪性リンパ腫が疑われた200症例から、臨床病歴や検査所見を検討して、162症例を抽出した。162症例中136症例において、免疫組織学的にT細胞性抗体に対して陽性を示す皮膚T細胞性リンパ腫が見い出された。さらに、136症例の中から、PCR法を施行可能な大きさの皮膚病変を有する41症例を選択して、皮膚組織に浸潤したリンパ球からDNAを抽出したが、26症例でPCR法で分析可能であった。26症例中11症例(42%)で、PCR法によりHTLV-I陽性であり、15症例(58%)で、HTLV-I陰性であった。HTLV-1陽性の11症例中9症例(82%)でPCR法により、EBV陽性であり、PCR法もしくはISH法のいずれかで、10例(91%)が、EBV陽性であった。一方、HTLV-I陰性の15症例の内、11症例(73%)でPCR法によりEBV陽性で、PCR法もしくはISH法のいずれかで、12症例(80%)がEBV陽性であった。節性悪性リンパ腫と同じく、皮膚の悪性リンパ腫の発生にHTLV-1とEBVが同時に関与しない可能性が示唆された。さらにPCR法により分析可能な症例を収集し、皮膚の悪性リンパ腫の各亜型とその病変発生におけるHTLV-1およびEBVの関与および各亜型の予後との関係を検討中である。
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