2000 Fiscal Year Annual Research Report
腎細胞癌におけるMN/CA9遺伝子発現の機序に関する研究
Project/Area Number |
11670224
|
Research Institution | NARA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
趙 順規 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (90285362)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 登 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (20145832)
平尾 佳彦 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (00133207)
植村 天受 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (90213397)
|
Keywords | 腎細胞癌 / MN / CA9 / プロモーター / DNA メチル化 |
Research Abstract |
平成12年度は下記の2つの点について検討し以下の結果を得た。 1.MN/CA9遺伝子プロモーター領域の同定 ヒトゲノムDNAコスミドライブラリーよりMN/CA9遺伝子5'領域(-1246/+42bp)を吊り上げ、ルシフェラーゼリポータープラスミドに導入し、サブクローニングを行った。Exo/Mung beans法を用いて、4種の欠失変異体(-416/+42bp,-244/+42bp,-158/+42bp,-58/+42bp)を作製し、MN/CA9遺伝子発現陽性のヒト腎細胞癌培養細胞株(SKRC-44)にリポフェクション法を用いて遺伝子導入した。各変異体のルシフェラーゼアッセイの結果、-416/+42bp,-244/+42bp,-158/+42bpの変異体には活性を認めたが、-58/+42bpの変異体には活性を認めなかった。このことより、最小プロモーター領域の5'端は-158bpと-58bpの間にあることを確認した。 2.MN/CA9遺伝子プロモーター領域メチル化のプロモーター活性に与える影響 プロモーター活性を有する上記欠失変異体の一つ(-158/+42bp)を用い、プロモータ上の6つのCpGすべてをCpGメチラーゼ(SssI)でメチル化した場合と-74bpの部位のCpGだけをCpGメチラーゼ(HhaI)でメチル化した場合のルシフェラーゼ活性をSKRC-44細胞に遺伝子導入して調べた。いずれの場合においてもコントロールに比べてプロモーター活性は強く抑制された。
|
-
[Publications] 植村天受: "腎細胞癌の新しいバイオマーカーMN/CA9"臨床泌尿器科. 55(5)(in press). (2001)
-
[Publications] Cho M: "Activation of the MN/CA9 gene is associated with hyponethylation in human venal cell carcinomas cell lines"Molecular Carcinogenesis. 27(3). 184-189 (2000)
-
[Publications] Uemura H: "MU/CAIX/G250 as a potential target for immunotherapy of renal cell carcinomas"British Journal of Concer. 81(4). 741-746 (1999)
-
[Publications] 植村天受: "腎細胞癌における高感度RT-PCR法を用いた患者血液中の癌細胞の検出"泌尿紀要. 45(8). 571-575 (1999)