2000 Fiscal Year Annual Research Report
先天性免疫におけるToll-like receptor-2の分子機構
Project/Area Number |
11670271
|
Research Institution | KITASATO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
熊沢 義雄 北里大学, 理学部, 教授 (30072375)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花岡 和則 北里大学, 理学部, 教授 (40189577)
滝本 博明 北里大学, 理学部, 講師 (00253534)
|
Keywords | Toll-like receptor / リポ多糖 / 細菌構成成分 / 先天性免疫 |
Research Abstract |
1)LPS受容体に関連する遺伝子のクローニング LPS受容体に関連する遺伝子としてマウスおよびヒトTLR2、TLR4、CD14およびMD2をコードする全長cDNAをクローニングし、細胞にトランスフェクションしトランスフェクタントを作製した。 2)抗マウスTLR単クローン抗体の作製 各遺伝子を発現するトランスフェクタントを作製し、これらをラットに免役して単クローン抗体を作製を試みたが、未だ満足すべきハイブリドーマは得られていない。 3)結核菌菌体成分を認識するTLRの解析 結核菌表層成分であるTDM(trehalose 6,6'-dimycolate:)はマクロファージ活性化作用など宿主細胞に対して様々な活性を示す。マクロファージによるTDMの認識機構を種々のトランスフェクタントおよびTLRノックアウトマウスを用いて解析し、TDMはTLR2によって認識されることを明らかとした。さらに、数種類の構造が異なるTDM類似ミコール酸含有糖脂質を用いてマクロファージ活性化作用を検討した結果、ミコール酸鎖長が活性発現には重要であり、構成糖の違いによる活性の変化は認められなかった。また、グラム陰性菌は外膜成分としてLPSを持つが、Sphingomonas paucimobilisはLPSに代わりスフィンゴ糖脂質(Glycosphingolipid:GSL)を有している。GSLもLPSと同様にTLR4により認識されることも明らかとした。
|