1999 Fiscal Year Annual Research Report
OX40リガンド遺伝子欠損マウスを用いたOX40/OX40L系の免疫制御機構
Project/Area Number |
11670311
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
石井 直人 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (60291267)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅尾 裕信 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (80250744)
|
Keywords | OX40 / OX40リガンド / 抗原提示細胞 |
Research Abstract |
OX40(CD134)はTNF受容体ファミリーの1つで、そのリガンド(OX40L)は我々がHTLV-I・Taxの転写標的遺伝子として単離したII型受容体蛋白gp34である。OX40はT細胞活性化における副刺激伝達分子の1つで、種々の自己免疫特異的T細胞に発現することが知られているが、免疫制御機構におけるOX40/OX40L系の機能的役割は未だ解明されていない。そこでOX40L欠損マウスを作製し解析した結果、同マウスにおいて蛋白抗原特異的T細胞のprimingが強く抑制されること、その原因が抗原提示細胞(APC)の機能障害であることが明らかになった。これら解析過程において、OX40Lの発現がCD11c陽性樹状細胞をCD40刺激し、活性化した場合に強く誘導されることが分かった。これらの結果より、OX40LがAPC特に樹状細胞の機能発現に重要な働きを果たす可能性が示唆された。同時に、マウスOX40Lに対する単クロン抗体を作製し、同抗体をマウスに投与することにより、コラーゲン誘発性関節炎(CIA)や実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の発症も強く抑制されることを見出した。さらに、恒常的にOX40を活性化するOX40Lトランスジェニックマウスを作製したところ、抗原特異的T細胞の反応性が極端に亢進しており、同様に抗原反応性サイトカイン産生が亢進し、特にIFNγ産生は野生型マウスの数十倍に達していた。これらの結果より、OX40/OX40L系がin vivoでも免疫制御に深く関わっていることが示唆された。
|
Research Products
(1 results)