2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11670351
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
稲葉 裕 順天堂大学, 医学部, 教授 (30010094)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒沢 美智子 順天堂大学, 医学部, 助手 (70245702)
|
Keywords | コホート研究 / 比例ハザードモデル / 生活習慣調査 / がん / 心疾患 / 脳血管疾患 |
Research Abstract |
1989年より追跡している山梨県東山梨郡日下部保健所管轄内の3町村の30才以上の住民について、今年度は平成9年までの累積死亡データと町村の健康診断データの一部及びベースラインデータ(自記式生活習慣調査票)約9,000件をリンケージさせて分析を行った。尚、平成10,11年の死亡小票と転出データは平成12年度中に入手される。1989年から1997年までの9年間の死亡は男538例、女378例で計916例、転出は353例であった。死因はがんが307例、心疾患が165例、脳血管疾患が113例、その他331例であった。心疾患、脳血管疾患、がんの死亡と総死亡のリスク要因を食物摂取頻度を中心とした食習慣、食品の嗜好、飲酒・喫煙習慣、運動習慣、健康診断結果のうちBMI、コレステトロール値等について比例ハザードモデルによる多変量解析を行った。各死因について分析する際には当該疾患の既往歴を有する者を除いた。心疾患死亡は「女」に対して「男」のハザード比が2.81(95%CI:1.49-5.35)、徒歩時間「1日30分以上」に対して「ほとんど歩かない」が2.15(95%CI:1.22-3.80)、BMI「20-25」に対して「20未満」が2.51(95%CI:1.48-4.29)と高かったが、朝食(洋食/和食)、飲酒・喫煙習慣、睡眠時間、運動習慣、BMI25以上は関連が認められなかった。脳血管死亡についてはチーズ「食べない」に対して「よく食べる」が0.21(95%CI:0.07-0.69)と低く、高血圧既往「なし」に対して「あり」が3.98(95%CI:1.98-8.07)、BMI「20以上」に対して「20未満」が6.25(95%CI:3.26-12.05)と高かった。がん死亡に関しては年齢「60歳未満」に対して「60-69歳」3.98(95%CI:1.36-1.17)、「70歳以上」が5.00(95%CI:11.64-21.38)と高かったが、飲酒・喫煙習慣、コレステロール値、コーヒー摂取頻度には関連が認められなかった。総死亡については睡眠時間「6時間未満」に対して「6時間以上」が1.42(95%CI:1.05-1.94)、BMI「20-25」に対して「20未満」が2.5(95%CI:2.01-3.11)と高かったが、塩分や脂っこい食品の嗜好、喫煙習慣、BMI25以上は関連が認められなかった。
|