種々の生活パターンにおける血圧・体温など生体諸変数の日内変動に関する研究II

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 11670372
• Research Institution: Kyushu University
• Principal Investigator: 上園 慶子 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (00168618)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 徳永 幹雄 九州大学, 健康科学センター, 教授 (90038464) ; 川崎 晃一 九州産業大学, 健康・スポーツ科学センター, 教授 (00038704)
• Keywords: 睡眠覚醒リズム / 日内リズム / スケジュールシフト / 血圧 / 体温(口内温) / コーチゾール / 自覚的気分 / 性格

Research Abstract

睡眠-覚醒のパターンを12時間偏位した条件下で生体諸変数の日内リズムに現れる変化に着目し、自他覚的所見との関係を把握する。同時にリズム特性の変化に及ぼす性格や心理的特徴の影響を検討することを目的にしている。
1)平成11年男子大学生7名を対象に平成8年(男子大学生9名を対象に実施)と同様のシフト実験を再実施した。生体リズムに影響をおよぼす環境因子や食事(量・内容・摂取時刻)などの生活行動を一定化し、就床時間を1日目は通常の00:00〜07:00、2日目は断眠(就床0)、3日目は12:00〜19:00とした。期間中経時的に体位・行動・自他覚症状、血圧・脈拍、口内温・体重、自律神経機能検査をチェックし、血液・尿の採取を行った。生活習慣・性格に関する各種アンケートは随時行った。各種測定データの入力、血液および尿検体の生化学的・内分泌学的変数を測定および結果の入力をほぼ完了し、リズム分析を開始した。また平成8年度実施分の自他覚症状・血圧・脈拍・口内温・体重についてリズム分析を完了した。就床時間のシフトにより生理的変数は内的脱同調を示したが、個々の項目を見るとリズム特性の移行度は個人間のバラツキ(個人差)が大きかった。来年度はシフトによる項目毎の変化度、またリズム特性の個人差と性格など心理的特徴などとの関連を分析する予定である。
2)日常の通学生活下で28日間の生活習慣記録。今年度は男女大学生約70名を対象に、生活行動(就床,起床,食事,間食)の時刻,排便回数を記録した。欠値の少ない60名分の入力を終了した。特に男子(n=約40)では朝食欠食による生活時間のずれが大きい傾向が認められた。さらに詳細な生活リズムの比較を行うため、来年度も継続して研究データの蓄積を行い昨年度・今年度分と合わせて分析する予定である。