2000 Fiscal Year Annual Research Report
時系列検査値の変動とライフスタイルおよび死亡率に関する研究
Project/Area Number |
11670376
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
近藤 久義 長崎大学, 医学部, 助手 (00170431)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝長 万左男 長崎大学, 医学部, 教授 (40100854)
本田 純久 長崎大学, 医学部, 助手 (90244053)
三根 真理子 長崎大学, 医学部, 助教授 (00108292)
柴田 義貞 長崎大学, 医学部, 教授 (40010954)
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Keywords | 時系列検査値 / ライフスタイル / 変動係数 / 質問表 |
Research Abstract |
個人の時系列検査値に影響をおよぼすライフスタイルとして、食事に対する関心の有無、趣味の有無、運動習慣の有無、飲酒習慣の有無、喫煙習慣の有無を考え、赤血球数、白血球数、血色素量、収縮期血圧、拡張期血圧の各検査値の10年間の個人別平均値と個人別変動係数との関連を、情報量基準に基いた最適な重回帰モデルを用いて調べた。対象は、1984年に実施された原爆被爆者の健康に関する意識調査の回答者のうち、1980年から1989年までの10年間に原爆被爆者検診を10回以上受診していた1,420人(男668人、女752人)である。 食事に対する関心があると回答した人は、関心がないと回答した人よりも赤血球数と血色素量の個人別平均値が高かった。趣味があると回答した人は、ないと回答した人よりも収縮期血圧と拡張期血圧の個人別平均値が低く、赤血球数の個人別変動係数が小さかった。飲酒習慣がある人は、ない人よりも赤血球数の個人別平均値が低く、血色素量と収縮期血圧および拡張期血圧の個人別平均値は高かった。喫煙習慣がある人は、ない人よりも白血球数と血色素量の個人別平均値が高かった。運動習慣の有無は、いずれの検査項目の個人別平均値および個人別変動係数との間に統計的に有意な関連を認めなかった。ライフスタイル以外の要因では、年齢が白血球数の個人別平均値と血色素量の個人別変動係数を除くすべての項目と関連していた。性別は、赤血球数と血色素量の個人別平均値および血色素量の個人別変動係数と関連していた。 今回の結果から,ライフスタイルの違いは、個人の時系列検査値においては、個人内での検査値の変動の大きさを表す変動係数よりも、集団における個人の位置を表す平均値と主に関連していることが示唆された。
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Research Products
(1 results)