1999 Fiscal Year Annual Research Report
母乳の感染防御機能に関する研究-咽頭粘液IgA濃度の栄養法別比較-
Project/Area Number |
11670377
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
外間 登美子 琉球大学, 医学部, 教授 (60045242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上江洲 典子 琉球大学, 医学部, 助手 (30176581)
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Keywords | 母乳栄養 / 咽頭粘液 / IgA |
Research Abstract |
今年度は1〜6か月の健康な乳児93人の咽頭スワブ分泌型IgAの濃度を測定し、栄養法別に比較した。分泌型IgA濃度の測定はEIAs-IgA測定キット(MBL)を用い、蛋白質の測定は、Bio-Rad Protein Assay キットを用いて測定した。 分泌型IgA濃度(μg/dl)の平均は、母乳栄養1か月児2.88、2か月児2.69、3〜6か月児1.35、混合栄養1か月児2.40,2か月児2.34、3〜6か月児1.20、人工栄養1か月児1.78、2か月児2.24、3〜6か月児2.34であった。蛋白質1mgに占める分泌型IgA濃度(μg/mg)の平均は、母乳栄養1か月児0.71、2か月児0.81、3〜6か月児0.43、混合栄養1か月児0.59、2か月児0.50、3〜6か月児0.27、人工栄養1か月児0.38、2か月児0.58、3〜6か月児0.55であった。検体1mgに占める分泌型IgA量(μg/mg)の平均は、母乳栄養1か月児0.25、2か月児0.21、3〜6か月児0.06、混合栄養1か月児0.21、2か月児0.15、3〜6か月児0.07、人工栄養1か月児0.12、2か月児0.18、3〜6か月児0.27であった。 乳児の咽頭における分泌型IgA濃度は、1か月児と2か月児では母乳栄養児が高く、次いで混合栄養児、人工栄養児の順で低くなっていた。また、母乳栄養児と混合栄養児では、月齢が高くなるにつれて咽頭における分泌型IgA濃度は低下していた。一方、人工栄養児では月齢が高くなるに従って、分泌型IgA濃度は増加していた。
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