2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
11670390
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
横山 英世 日本大学, 医学部, 助教授 (90120584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 博志 日本女子大学, 家政学部, 教授 (00277675)
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Keywords | 重症心身障害児 / 生存分析 / 予後 |
Research Abstract |
「目的」全国の国立療養所入所の重症心身障害児(者)の生存分析をおこなう。 「対象」分担研究者の中村の調査による1988年度の全国の国立療養所入所者の調査結果(約7,000人対象)のデータから重症度や個人チェックリスト(国立療養所版)の項目が記載不十分のものを除き、データベースを作成した。更に、折口らの調査による国立療養所の死亡データをもとに、出生年月日、入院年月日、性別、重症度(大島の分類)、個人チェックリスト項目などで突き合わせをおこない、死亡状況を検討した。その結果、1988年1月1日の時点で入所が推定された集団を固定コホートとした。6,520例が該当した。1995年12月31日までに生存(6,005例)と死亡(515例)が確認された。 「解析」1.多重ロジステック回帰を用いて個人チェックリスト項目別に予後に影響を及ぼす要因を検討した。 2.作成したデータベースから、生存時間を計算し、Kaplan-Meier法による生存率の算出を行った。対象集団を5歳間隔に層別化し、チェックリスト項目毎に、各年齢間の生存率を比較検定し、加齢に伴う病態の変容の違いについて検討を行った。 「結果」1.多重ロジステック回帰を用いて個人チェックリスト項目別に予後に影響を及ぼす要因を検討したところ、性別、移動、手の機能、運動障害、食事の形態、年齢において病態のカテゴリー1群(最重症群)とその他(より軽症群一括)の間に有意の差が認められた。 2.対象者を実態調査票I群(大島の分類1,2,3,4)に限定して、年齢階級(5歳)別に生存曲線を比較すると、病態の比較で有意の差が見られた群のカテゴリー1群(最重症群)は年齢階級に差が乏しく、年齢依存性変容が見られにくいことが示唆された。
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